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(2021/9/29 UP)

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進む、書籍PR! たくさんの人に読んでほしい本があります
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第二章 「売り込みたい!」作品と出合う

『進む、書籍PR! たくさんの人に読んでほしい本があります』
[著]奥村知花 [発行]PHP研究所


読了目安時間:27分
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 第一章の冒頭で、ゲラを読んだ時点で、この作品はPRに向くかどうかのお見合い作業があると書きました。わたしの場合、ゲラを読んでいる時点で「これを売り込みたい!」と思えるポイントがいくつかあります。


 最初のこの作業の中でわたしはゲラを少なくとも三回は読みます。そして、三回とも違った目線で読み進めるのです。


〈ゲラ読み一回目・一読者の目線で読む〉


 一回目は、生活者目線で読みます。出版社さんからお仕事を依頼されたゲラを一回目は、仕事と思わず、たまたま本屋さんで見つけた本を手に取るような感覚で、一読者としての目線で読みます。


 良い意味でも悪い意味でもひっかかりがあるか、ないかを基準に読むのです。


 普通の読者だったら、読んでいて「なんか読みにくいな」などの悪いひっかかりを多く感じたら、読むのを途中でやめてしまうでしょう。わたしもプライベートで読んでいる本は、読みにくいなという悪い意味でのひっかかりを何度も感じると読むのをやめてしまいます。ゲラ読みは仕事ですから、最後まで目を通しますが、悪いひっかかりばかりが目についてしまう作品は、どんなにそのテーマが素晴らしくても、その作品を売り込む立場の者から見たら、パブリシティに向かない可能性が高いのです。


〈ゲラ読み二回目・書籍PRの目線で読む〉


 二回目は一回目に読んで、いい意味でひっかかりのあった箇所を頭の中でブラッシュアップします。いい意味でのひっかかりは、重要な売り込みポイントになるので、二回目に読んでみてもやっぱり面白いとか、時事問題とリンクしそうだとか思える箇所は、本の角を折ってしるしをつけておきます。


 そのひっかかりの種類がでっぱり(PRに向くポジティブ要素)なのか、ひっこみ(PRに向かないネガティブ要素)なのかを仕分けして、後日、出版社とのディスカッションの際にそれらをテーブルの上にすべて出し、PRの方向性を認識し、調整し合います。これはどんな作品にも当てはまることですが、でっぱりは良いとして、ひっこみは、この作品のための良いチームが組めたら、この作業を経ることででっぱりへと変化させられることが多いのです。その工程はダイヤモンドを研磨して、より輝かせる作業といっても良いのかもしれません。


 でっぱりなら、「ここの部分は面白いな。ここに焦点を当てるならなにができるかな?」とか、「こういう考え方もあるんだ! この面白さを伝えるために必要なものは?」とか、実用書なら「これを実践したビフォーとアフターをどう表現しよう」など。


 ひっこみなら「著者は地方に住んでいるけれども、いつからいつの期間は東京にいるよ」「ニッチなニーズに合わせた作品だけど、実は……」とか「翻訳小説だけど、テーマはシンプルで普遍的。さて、どうやって売っていこうか」など。こういった研磨作業はなかなか楽しい作業でもあります。


 その作業を経て、どんなアイデアの提案ができるだろうか、どんな絵が撮れるだろうか、誰に相談できるだろうか、と具体的に考え、問題点があれば、どうやったら売り込み先のメディア担当者が興味を持ってくださるかを、自分の中で一度整理するのです。


 この段階で、出版社さんに対して気をつけているのは、どんなにわたしが「パブリシティが成功しそうだ」と思っていても、「絶対、メディアでお取り上げいただけます」ということは言わないようにしています。本当に、絶対にメディア露出ができるとはかぎらないからです。残念なことですが、これは!と思った作品が、実際にはほとんど露出されなかったということもあるのです。


〈ゲラ読み三回目・もしもわたしがメディア制作のスタッフだったら? と考えて読む〉


 三回目は本の形になっているものや、もしもプルーフ(メディア用に要約した薄い冊子)になっているものがあれば、両方を読みます。二回目の目線と近いですが、読みながら、どうやったら番組制作スタッフがこの作品に興味をもってくれるか、ファンになってくださるかなどを考えます。制作スタッフが本当にこの作品のファンになってくださったら、情熱を持って企画を立て、番組の企画会議でのプレゼンに通してくれる確率がぐんと上がるからです。ただし、強引にこの作品のファンになってくださいと売り込んでも、尻込みさせてしまうだけですから、俯瞰してその本を読んで、客観的に見てどこが面白いのか、ポイントになるのかをもう一度考えてみるのです。


四つのポイント



 本のPRの仕事をお引き受けするとき、「パブリシティに向く」「作品自体がヒットする」という想像の基準として、四つのポイントを持って決めています。


 出版社の方より「この本を担当してPRしてみませんか?」と相談やご依頼いただいたときに、なんでもかんでも受けてしまわないようにしているからです。というのは、引き受ける前に「これはわたしには難しい」という判断がある程度つくものを引き受けてしまっては、最終的に本当にメディア露出ができなくて、結果を出せず、お客様である出版社のみなさんをがっかりさせてしまうからなのです。

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