◎百点満点でなくても合格する
なんだよ、過去問やりゃーいいんじゃん! ありゃりゃ。もう結論が出ちゃったから、この本はおしまいかな。
と思った人は、あわてもんです! ここからが戦術の本番だ。なぜなら、受験しようなんて人は、みんな過去問をやってるんだから。せっかくこの本に出合ったキミには、受験のもっと詳しい秘密を知ってもらいたい。
この章では、大切な話を連発するから、背筋を伸ばしてよーく聞くように。そして、いますぐに赤ペンを用意しなさい。バンバン線を引きながら読み進めなさい。いいかい? じゃ、行くよ!
ここで、またまたオドロキの事実を発表する!
すごく大事なのに、だれも気づかない事実!
そしてこの本に書いてあることのなかで、一番大事な事実!
なんと、受験というのは、「百点満点でなくても通る」のです。
たとえば、東大の入学試験でも、だいたい合格最低ラインは六割(六十点)とか、六割五分(六十五点)とか、その辺をうろちょろしてるんだわ。七十点以上でなくても受かるんです。意外でしょう?
「東大なら、みんな八十点とか九十点を取るのかな?」と思うでしょ。そうじゃないんです。もちろん、問題がそうはカンタンじゃないということも原因ですよ。でもとにかく、受験は「満点取らなきゃいけない!」というものじゃないということが肝心なんです。
ということは、どういうことを意味するのか。
〔戦術1〕自分が解ける問題はどれなのかということを確実に知って、点を取れる得意分野をつくる。
これが大切なんです。
「食塩水の問題が出たら、オレに任せてくれよ!」
みたいな状態。逆に、
「これが出たら、ちょっとダメかな」
なんてことも。
過去問をやっているうちに、傾向がわかってくる。そしてその中から、自分の専門分野をひとつつくってしまう。これが〔戦術1〕です。
国語なら「漢字は任せろ!」「ことわざは任せろ!」など。算数なら「分数はカンペキだから!」みたいな。自分のお任せジャンルをつくる。
そうするとなにがいいか。これ、大事なことを言いますよ。
その問題が出たときに、時間がかからない! あっという間にできる! ここなんです。これがデカい。
忘れがちなんだけど、キミの対戦相手は「出題された問題」だけじゃない。もうひとつある。それは「時間」なんですわ。
◎試験問題は後ろからやる!
みんなは、いつもだらだらと勉強してないかい?
たとえば、六十分間で十問解く、という勉強のやり方をしてるわけじゃないだろう。