『道徳の教科書 善く生きるための七十の話』
[著]渡邊毅
[発行]PHP研究所
「人間の器」が大きい人
ささいなことに動揺しない心の広さ、人を引きつける包容力、臨機応変な判断力──こんな心や力を持ち、それらを充分に発揮できる人を、「人間の器が大きい」と表現することがあります。歴史を繙けば、人類がこれまでそういう「人間の器が大きい」人に、いかに魅力を感じ、敬意を払ってきたかがわかります。
人間は社会を営み生活をしていますから、みんなが協力し、共同して仕事をすることがどうしても必要になってきます。
したがって、そうした仕事を進めていくうえで、困難や問題に直面したとき、みんなをうまくまとめ、それらを解決してくれる「人間の器が大きい」人がいてほしいと願いますし、向上心を持った人なら、自らそういう人になりたいとも思うものです。