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門倉貴史の オトナの経済学
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経済・金融
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合コンには必勝法がある!

『門倉貴史の オトナの経済学』
[著]門倉貴史 [発行]PHP研究所


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◎相手に強い印象を残すテクニック



 第一章では行動経済学の最新トピックを紹介します。行動経済学というのは、人間の判断は感情に基づいており、そのため人間は必ずしも合理的な行動をとるわけではないという前提に立って、人間の経済行動を研究していく学問です。



 まず「合コン」の話から入っていきましょう。


 理想の結婚相手を見つけようと、積極的に「合コン」に参加する独身男性はたくさんいます。しかし、「合コン」で成果をあげるのは難しく、たとえば、あるインターネット上のアンケート調査では合コン参加者の三割から四割が「成果なし」と回答しています。


 では、独身男性が「合コン」で効率的に成果をあげるにはどうすればいいのでしょうか。「合コン」に役立つこと間違いなし(?)の行動経済学の理論を紹介します。


 ひとつ目の方法は、「ピーク・エンドの法則(peak-end rule)」を使ってみることです。「ピーク・エンドの法則」というのは、二〇〇二年のノーベル経済学賞に輝いたダニエル・カーネマン(米国プリンストン大学名誉教授)が一九九九年発表の論文の中で紹介した経験則です。


◎記憶に残るのはピークの瞬間



 具体的には、ある出来事の「楽しさ」や「苦しさ」、「喜び」や「悲しみ」が人間の記憶に残るかどうかは、その出来事の時間的な長さに関係なく、ほぼ完全にピーク(クライマックス)とエンド(終わり)の状況に依存するという法則です。

「ピーク・エンドの法則」については、大腸内視鏡検査の実験結果がよく知られています。大腸内視鏡検査は、内視鏡が先端についたチューブを肛門から腸内に入れるもので、かなりの激痛を伴うと言われます(私は実際に試したことがないので、どのぐらいの苦しみなのかはわかりませんが……)。


 実験では、被験者をAグループとBグループに分けて、大腸内視鏡検査を行い、検査の時間中はカメラを腸内に入れてグルグル動かします。想像しただけでも痛そうですね。Aグループの人たちは検査が終了した直後にチューブを抜き取ります。一方、Bグループの人たちは、検査が終わった後、一分間、腸内にカメラを残して、その後でチューブを抜き取ります。


 その後、しばらくして、もう一度同じ検査をしてもかまわないかどうかを被験者に(たず)ねます。普通に考えると、検査時間が長いBグループのほうが「絶対に嫌です」と回答する人の割合が高いように考えられるのですが、実際にはAグループのほうが検査を嫌がる人の割合が高いという結果になりました。


 なぜかといえば、Aグループの人たちは、激痛のピークで検査を終えていたからです。Bグループの人たちは、腸内に一分間カメラを残しておいたため、検査が終了した時点の痛みの強さはピーク時点の半分程度になっていたのです。



 さて、「合コン」にこの「ピーク・エンドの法則」を応用すると、一番盛り上がっているところ(ピーク)で、お目当ての女性が気に入ってくれるようなパフォーマンスをします。そして、「合コン」が解散になるところで、再び好印象を与えるような演出(別れ際に気の利いた一言など)をすればいいということになります。

「エンド」の場面で相手に好印象を残す場合、通常は笑顔で対処しますが、いわゆる「ギャップ萌え」を狙うという手もあります。「ピーク」の場面で満面の笑みを見せたのなら、「エンド」は、クールな感じで「じゃっ!」と一言、真顔で(さつ)(そう)と帰るといいかもしれません。




 ただし、この「ピーク・エンドの法則」は、(もろ)()(つるぎ)であることを忘れてはなりません。ピークとエンドで、相手に嫌な気持ちを与えてしまうと、それが相手の頭の中に最悪の記憶として残ってしまい、二度と会ってもらえなくなる恐れがあるからです。


 ちなみに、私も某テレビ番組の「合コン」ロケの企画で、この「ピーク・エンドの法則」を実践してみたことがあります。

「合コン」が大いに盛り上がってきたところで、女性陣に自分が得意とするパフォーマンス(渡部篤郎さんの物真似)を披露したのですが、残念ながら、あまり似ていなかったようで、どちらかといえば、相手に良くない印象を与えてしまったようです……。


 私の場合は失敗に終わりましたが、みなさんは、是非「ピーク・エンドの法則」で成果をあげてほしいと思います。


◎真似をすると好感度が上がる?



 もうひとつ、行動経済学・心理学の観点から「合コン」で成功する秘訣を紹介しておきましょう。


 その秘訣とは「ミラーリング効果(mirroring effect)」の応用です。一般に、人間は自分と同じ仕草や動作を行う相手に対して好感を抱くという心理的な特性があります。理由は、相手が自分を「真似る」行為が、自分に対する好意の気持ちを表現していると認識されるためです。


 そこで、「合コン」で気に入った女性がいたら、徹底してその女性の仕草や動作を真似してみましょう。相手の女性が腕を組んだら、自分も腕を組むというように、同じ行動をとればきっと好感を抱いてもらえるはずです。


◎結婚するなら合コンより「街コン」



 最後に、元も子もなくなってしまう話をしておきたいと思います。実はそもそも合コンという男女の出会いの形式は、どうにかして理想の結婚相手を見つけたいと思っている男性にとって効率的な手段とはいえません。


 というのも、合コンの席に第一印象で気に入った女性がいない場合には、いくら合コンが盛り上がったとしても、その後の恋愛への発展は期待できないからです。一般的に、人は第一印象によって異性を好きになるかどうかが決まる度合いが強いと言われます。実際、米国のプリンストン大学の実験などにより人間の異性に対する好き嫌いの判断は、出会いがしらのわずか〇・一秒の間に行われることが判明しています。


 第一印象で、好き嫌いのイメージが出来上がってしまうと、そのイメージを覆すまでには相当の時間を要します。プリンストン大学の実験では、一瞬のうちに下された評価の多くは七週間経っても変わらなかったそうです。第一印象で好きだと思わなければ、そこで恋愛は「ジ・エンド」というわけです。


 こうしたことを踏まえると、小人数で出会う合コンでは第一印象で気に入った女性を見つけることは()(なん)(わざ)になります。むしろ大人数のお見合いパーティや一〇〇人以上の男女が集まる「街コン」のほうが女性の人数が多い分、自分の好みの相手が見つかる確率が高くなり、理想の結婚相手を探すには効率的なのです。


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