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江戸名所の謎
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歴史
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第九の謎 江戸炎上、振袖火事の真犯人(巣鴨・本妙寺)

『江戸名所の謎』
[著]雲村俊慥 [発行]PHP研究所


読了目安時間:7分
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次々に怪死した三人の娘


 正月十八日は、藪入りも終わり、そろそろ正月気分が抜けようかという頃だ。(めい)(れき)三年(一六五七)、その日の昼過ぎ、本郷の(ほん)(みよう)()坂を三家の家族が喪服姿で上っていった。


 目指すは坂の名前に由来する法華宗・本妙寺である。関係者が揃うと、早速、()(きよう)の声が流れ出した。じつは、この行事を開くまでに、こんな不気味な秘話があったのだ。


 麻布で質屋を営む遠州屋の一人娘は十六歳で梅乃といった。ある日、菩提寺の本妙寺に参詣の途中、寺小姓風の美少年とすれ違い、瞬時にして恋に落ちた。両親から小姓が着ていたのと同じ紫(ちり)(めん)で振袖を作ってもらうと、それを着て片思いの切なさに耐え抜いた。


 店の者たちも本妙寺近辺に、その美少年を探し回るが、見つからない。そのうち梅乃は食物が咽喉(のど)を通らなくなり、承応四年(明暦元年=一六五五)一月十六日、十七歳で亡くなった。


 遠州屋は葬儀後、例の振袖を寺に納めた。住職は慣例どおり、古着屋に売る。それを上野の紙商・大松屋の一人娘お春が買った。と、恐ろしや、食欲がなくなったのだ。しかも明暦二年(一六五六)一月十六日に十七歳で落命した。


 その振袖は同様に本郷の麹屋・若松屋の一人娘おいくの手に渡った。

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