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もしもあなたが、あと1年のいのちだとしたら
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生き方・教養
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明日があるって本当?

『もしもあなたが、あと1年のいのちだとしたら』
[著]川村妙慶 [発行]PHP研究所


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   明日ありと思う心の(あだ)(ざくら)


   ()()に嵐の吹かぬものかは



 これは(しん)(らん)聖人が、得度を控えていたときの歌といわれています。


 準備が遅れて夜になったため、「得度は明日にしたらどうか」と気遣う青蓮院・()(えん)に対し、「明日が計画通りになる保証はないのだから、すぐに得度したい」という思いを込めて詠まれたそうです。


 これを受けて師は夜のうちに得度を行ったと伝えられています。



 この歌は何を教えてくれるのでしょうか。「明日などないと思え」と脅しているわけではありません。また単に「すべては今日のうちにしましょう」という()かした気持ちで詠まれたものでもありません。


 私たちの毎日は、諸行無常で、明日のいのちの保証はありません。ですから、「今日を大切に向き合った人が、必ず明日を迎えることができる」という意味が込められているのです。


 しかし、私たちは何か嫌なことがあったり、失敗すると、「明日があるし」と今のことを忘れ、気持ちを明日にもっていこうとするところがあります。明日に希望をもつことは大切です。しかし、明日に気持ちが向きすぎると、「今」という現実を見落としてしまうこともあるのです。


 心豊かに暮らすには、「今を大切にする」ことです。

「今を大切にできない」というのはどういうことでしょうか。今からあげることに当てはまるかどうか確認してみてください。


 〓過去の嫌なことばかりを引きずって、今を幸せに過ごせない。


 〓将来への不安や心配があって、今を幸せに過ごせない。


 〓幸せになるために、かえって足踏みしてしまい、今生きることにも慎重になる。


 〓育った環境、親、体調に問題があるからと、今を有意義に過ごせない。


 〓日々、路頭に迷い、生き方さえもわからない。


 〓生きることすべてが面倒だ。


 すべて当てはまるという方はいましたか? だとしたらあなたは重症です(笑)。



 さて、私は「今を大切にする」とは、「今を満足に過ごす」ことにつながると思っています。


 逆に今を満足に過ごせないという人は、「きっとこの先にいいことがある」と未来ばかりを「当て」にしているのです。それは足が大地につかない状態で、先のことばかりに心が奪われてしまっているということなのです。


 将来のためだけに生きることは、今を空しく過ごしていることにもなりますね。


 辛い過去がたくさんありすぎると、一歩を踏み出すのが怖いこともあります。しかし、残念ながら過去は二度と取り戻せないのです。過去を振り返ってばかりでは「グチ」しかでません。ではどうしたらいいのでしょうか。


 親鸞さんは、「お念仏を申すことのできる自分でありましょう」と教えてくださいました。お念仏を申すとは、「南無阿弥陀仏(なむあみだぶつ)」を(とな)えるということです。これは呪文でも何でもありません。

「これが私なんだ」と今の自分をしっかり受けとめるということです。そうして過去も未来もどうでもよくなると、こだわりが取れてきます。


 過去があったから今のあなたがいます。その過去を引き受けて今をどう生きるのか。そこから未来が決まってくるのです。


 お念仏は過去の世も、現在の世も、未来にも、どの時間にもかかわり、すべてを包み込んでくださるのですよ。



 ボブ・ディランの「Blowin' in the Wind」(風に吹かれて)という曲の中で繰り返し使用される言葉があります。



   そのこたえは、友だちよ、


   風に舞っている


   こたえは風に舞っている

(作詞・作曲/ボブ・ディラン 訳/片桐ユズル)    



 お念仏は目に見えません。それはちょうど、そよ風のようです。いつも風のように私たちに働きかけてくれるのです。

「今」に「心」と書いて「念」。


 どうか静かに目を閉じて、胸に合掌の手をあてて、お念仏を称えましょう。そのままのあなたを阿弥陀さんは包み込んでくださるのですよ。

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