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面白くて眠れなくなる遺伝子
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雑学
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二重らせんの発見

『面白くて眠れなくなる遺伝子』
[著]竹内薫 [著] 丸山篤史 [発行]PHP研究所


読了目安時間:19分
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ワトソンとクリック


 生物学の歴史で重要な発見を挙げるとすれば、間違いなく、DNAの二重らせん構造は外せないでしょう。発見や発明にはドラマが付きものですが、DNAの二重らせん構造についても例外ではありません。


 ドロドロした人間模様もあったことから、ノーベル賞を受賞した当事者や関係者が多くの本を出版していますが、本項では、DNAの二重らせん構造が決まるまでのドラマの一部と、二重らせん構造の生物学的な意味について、お話ししましょう。


 分子生物学は、生化学や生物物理学を背景にして誕生し、物理学者たちを中心にして育てられました。そして、二十世紀も半ばに差し掛かる頃になると、分子生物学者たちは、遺伝現象を説明する重要な物質として、DNAに注目しはじめました。二一五頁で紹介したシュレーディンガー著『生命とは何か?』の出版(一九四四年)も、物理や化学の法則で生物を理解しようという考えを後押ししました。


 この本の中で絶賛されたデルブリュックのファージグループを知り、インディアナ大学のユリア研究室にやってきたのが、ジェームズ・ワトソンです。そう、DNAの分子構造を決定した二人の内の一人です。ワトソンは、ユリアの指導した第一期の学生でした。二十二歳の若さで一九五〇年に博士号を取った後、ヨーロッパを経て、イギリスに渡り、ケンブリッジ大学のキャベンディッシュ研究所にやってきました。


 ここで運命の出会いがありました。DNAの分子構造を決めたもう一人、フランシス・クリックがいたのです。ワトソンは生物系で、特にファージ遺伝学を中心に勉強し、クリックは理論物理学の出身で、戦後に生物学に転向していました。


 そして、二人は『生命とは何か?』に感化された同士だったのです。野心に溢れた二人でしたが、まだ当時は何者でもありません。それが、たった数年後には世界を揺るがすことになるとは、自分たちにも予測はできなかったでしょう。ワトソンはアメリカにいた頃から、DNAしか頭になかったそうですが、クリックを含むキャベンディッシュ研究所は、そうでもなかったようです(大事だろうな、という認識はあったそうですが)。その最大の理由は、このドラマの三人目の主人公モーリス・ウィルキンズにありました。

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