『「恋がうまくいかない私」を許した瞬間、彼との関係に奇跡が起きる。(大和出版)』
[著]斎藤芳乃
[発行]PHP研究所
*「どうせ別れるよね」という心の声は、あなたの潜在意識
*ダメンズばかり引き寄せるのも、こうした潜在意識があるから
*子供時代の「愛されたかった」を叶えれば、出逢いが変わる
普段、幸せな恋をしたいと心から願っていて、そのための努力もぬかりない。
でも、ふとした瞬間に、「どうせ愛なんて」と思ってしまうこと、ありませんか?
たとえば芸能人が結婚したとき。
「どうせ離婚するよね」。
たとえば、友達が彼氏とのラブラブツーショットを公開しているのを見つけたとき。
「こんなふうに公開して、別れたらかわいそう」。
実は、これは芸能人や相手に問題があるというより、(実際にあったとしても、それ以上に)あなたに「愛のメンタルブロック=制限がある」ということになります。
人は普段、「自分の心の中にあるもの」を、他人に重ねて見ています。
これを「投影」といいます。
自分が優しい人間なら、ボランティアをしている人を見たときに「優しい人だな」と思いますが、もし、優しさよりもお金を優先する生き方をしていれば、「お金にならないのにえらいなあ」と思います。
これは、どちらが優れているということではなく、「あくまで自分の思っていることが世界に重なっている」だけなのです。
そして、結婚した芸能人に対し、「どうせ離婚するよね」と思うことも、自分の中に「愛なんてどうせ壊れる」という強い信念があるからなんです。
こうした「どうせ」という破壊予想があるとき、潜在意識的には「愛は壊れるもの」という前提で生きていることになります。
すると実際に、男性に出逢っても、「将来性のない浮気性の男性」「素敵なんだけどDV癖がある」というような、「愛を壊してしまう人」ばかりと引きあってしまうんですね。
こうしたネガティブな信念は、主に、子供時代・幼少期の愛の記憶から起こります。
虐待をされていなかったとしても、どこか親同士がよそよそしかった。
夫婦間に愛情がなかった。
「子供=自分」に対しては優しかったけれど、お父さんとお母さんがあまり口をきかない……。
こんな体験をしてしまうと、「あ、愛なんてどうせこんなもんなんだ」と信じてしまうんですね。
そして、大人になってからも、「こんなもん」が続いてしまうのです。
では、こうした強い思い込みは、どうしたら変えていけるでしょう?
まず、自分が「どうせ」と思って、「どうせ」になる恋愛ばかり繰り返してきたな、と認めることからはじまります。
「認める」ということは、「無意識に繰り返してきたことを、意識的に止める」という行為になります。
走りつづけているボールを止めて、「これを繰り返してきたんだ」と自己認識すること。
そのうえで、「自分はそんな愛を選択したい女性なのか」と考え、選び直してみましょう。
あなたの中には、「本当はこうされたかった」「本当は、お父さんとお母さんがこんなふうに仲がいいとよかったな」という理想があったと思います。
けれど、それを願っても叶わなかったからこそ、いつの間にかあきらめてしまった。
でも、今は、あなたはもう立派な大人の女性になっていて、子供時代の、しかも周囲の人の影響を受ける必要はありません。
あなたが子供時代に願っていたことは、大人のあなた自身が叶えてあげることができるのです。
ですので、子供時代に「こうなればよかった」「こうしてほしかった」「こうだったら安心できた」という愛の形を、今、しっかりと考えてみましょう。
そして、そのうえで、「これから私は、周囲がどうであったとしても、この愛を叶えていこう!」というように、自分が実践していけるように心がけてください。
あなたが、これまでの人生で見てきた愛は、とても味気ないもので、とても悲しく寂しいもので……実際に、あなたも悲しい思いや寂しい思いにさいなまれてきたかもしれませんね。
でも、もう「周囲の人に影響を受けて、寂しい思いを続けてきた」ということを、やめるときがきています。
「周囲はどうであれ、私はこう愛する」という「自負=誇り」を持って選んでいくと、それがあなたの潜在意識の愛の形になるのです。
こうして心から選び直し、「私は愛せる人」という自覚を持つと、それにふさわしい男性がやってきます。
「周囲がこうだったから、影響を受けてしまう」のは、子供の価値観ですね。
それを超えて、「それでも私はこう愛するし、こう愛せる」と決めたとき、誰にも影響を受けない、本当の愛を生きられるあなたになるのです。
奇跡を起こす! ポイント……1「こう愛されたかった」と思うだけでいい