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「天文学」がよくわかる本 宇宙旅行をしながらラクラク理解!
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生き方・教養
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第III章 地球の仲間たち 太陽系

『「天文学」がよくわかる本 宇宙旅行をしながらラクラク理解!』
[著]新牧賢三郎 [編]向山洋一 [発行]PHP研究所


読了目安時間:1時間18分
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第Ⅲ章 地球の仲間たち ~太陽系~


フロンティア

太陽系



 太陽系は、主に太陽という1つの恒星と太陽の周りを回る9つの惑星からできています。太陽に近い惑星から並べると、

水星・金星・地球・火星・木星・土星・天王星・海王星(かいおうせい)(めい)王星(おうせい) 覚え方は後掲参照)

の9つです。そして、火星と木星との間に、小惑星の集まりである小惑星帯(しょうわくせいたい)があります。


 水星から火星までを「地球型」の惑星といいます。地球のように珪酸塩(けいさんえん)の岩石でできています。大きさも地球より小さいものばかりです。


 木星から海王星までを「木星型」の惑星といいます。太陽のように水素でできています。巨大な星ですが、密度は小さくなっています。


 太陽系の星たちは、私たちにドラマを提供してくれます。天体の動きを発表しただけなのに、宗教裁判にかけられたというガリレオ・ガリレイ博士のドラマがありました。


 近年では、木星に次々に衝突したシューメーカー・レビー第9すい星の発見者、シューメーカー博士の感動的なドラマもありました。どのようなドラマかはこれからお話しします。


 太陽系の星たちには記号がついています( 前掲参照)。金星(♀)と火星(♂)の記号を見たことはありませんか。生物のメスとオスを表す記号はこの記号からとられたのです。


 では太陽系を探りに行きましょう。


1 太陽系の起源



 月・太陽を冒険した和子さんと賢さんは、地球の仲間である太陽系の惑星も旅することにしました。


 オーロラは地球しかないと思っていた賢さんでしたが、今回の太陽への冒険旅行で、太陽系の他の惑星にも、オーロラがあることを知りました。


 もしかしたら、もっと地球と似ている星があるのではないかと和子さんと賢さんは思ったのでした。賢さんは、地球がどのように生まれたのか知りたくなりました。



  賢さん:「どうやって地球はできたの?」

エイリアン:「それは、太陽系の誕生と深い関係があります」


 和子さん:「では、太陽系はどうやってできたの?」



太陽系はどのようにできたと考えられていますか。

(1) 宇宙をさまよっていた星たちが、太陽の引力により次々と捕まり、太陽系ができた。

(2) 太陽ができるとき、一緒に冷えて固まり、太陽系の星たちとなった。

(3) 小さな微惑星が次々とぶつかって、だんだん大きくなり、太陽系の星たちとなった。




【解答】


 太陽系の起源については、いろいろな考えが出されていて結論はまだ出されていません。今のところは、微惑星同士の衝突で大きくなったという考えが支持されています。 (3) 小さな微惑星が次々とぶつかって、だんだん大きくなり、太陽系の星たちとなった。 が正解です。




 現在は次のように考えられています(太陽の誕生は、第Ⅳ章参照)。

 原始の太陽系が冷えて、周りのガス雲から小さなチリなどの固体物質ができ始めます。

 小さな固体物質は、原始太陽に引きつけられ、ガス星雲の中心に集まってきます。だんだん集まってきた固体物質は成長し、大きくなりながら、層をつくり始めます。

 少し大きくなった固体物質が、密に集まる層ができます。この層がもっと密になり、衝突し合って大きくなり微惑星となります。

 微惑星同士が衝突を繰り返してだんだん集まり、小惑星となります。小惑星に微惑星がまた衝突して集まり、惑星に成長していきます。こうして、太陽系の惑星ができました。

 ガス雲のガスがまだたくさん残っていた所で惑星が成長したものが、現在「木星型」惑星と呼ばれる巨大ガス惑星となり、ガスがほとんどなくなった所で成長した惑星が、「地球型」惑星と呼ばれるものとなりました。


「太陽系の惑星の名前はどのようにつけたのかしら」とお母さんが疑問をもちました。2人の子供には、賢くなるようにという願いから「賢」、みんなと仲よく生きてほしいので、「和子」と名づけました。お母さんは、お父さんに(たず)ねてみました。



 お母さん:「太陽系の惑星の名前はどうやってつけたのかしら」


 お父さん:「えっ、考えたこともないなあ。昔から使われているね」


  賢さん:「クレーターの名前のように命名委員会があるんじゃないの」



【問題24】

太陽系の惑星の名前は、どのようにつけたのでしょうか。

(1) 古代ギリシャ時代の人たちがギリシャ神話の神々の名前をつけた。

(2) 古代中国で考えられた()(ぎょう)(せつ)にちなんでつけた。

(3) 惑星を発見した天文学者が自分勝手につけた。




【解答】


 太陽系の惑星たちは、西洋名と日本名の2つをもっています。 (1) 古代ギリシャ時代の人たちがギリシャ神話の神々の名前をつけた。 と (2) 古代中国で考えられた五行説にちなんでつけた。 の2つが正解です。




 古代ギリシャ時代の人たちは、肉眼での星の観測で、水星・金星・火星・木星・土星の5つを発見していました。そこで、それぞれの惑星の動きや色にふさわしい、ギリシャ神話の神々の名前をつけたのです。


 例えば、水星は、太陽の周りをすばやく動いているからマーキュリー(伝令の神)、金星は、非常に美しく輝いているからビーナス(美の女神)というわけです。


 望遠鏡が発明されて、後の3つが発見されたときも、やはりギリシャ神話の神々の名前がつけられました。


 一方、古代中国には、世界は5つの要素(水・金・火・木・土)でできているという五行説の考え方がありました。私たちが使っている日本名は、この五行説にちなんだ5つの要素を、色や動きからふさわしい惑星に名づけたものです。


 天王星・海王星・冥王星は、その西洋名を日本名になおしたのです。つまり、天空の神なら天の王だという具合です。


2 太陽系の惑星たちの大きさ



 太陽系の惑星の大きさ比べをしようということになりました。「お母さん、地球の仲間は何人いるの」


 和子さんがお母さんに尋ねました。お母さんは、指を折って数えながら、不思議な“呪文(じゅもん)”を唱えました。


 「『好き、地下、もどって亀』だから9人です」


 「おいおい、おもしろい覚え方だな。私は『水金(すいきん)()()(もく)()天海冥(てんかいめい)』と覚えたよ」


 お父さんが、ポカンとしている和子さんと賢さんに説明してくれました。「これは太陽系の惑星の覚え方だよ。太陽系は太陽に近い順に、水星・金星・地球・火星・木星・土星・天王星・海王星・冥王星(めいおうせい)と9つの惑星があるんだよ(海王星と冥王星が入れかわる場合もあります。 後述参照)」



 和子さん:「その中で一番大きい惑星はどれ」


 お父さん:「それは木星だよ」


  賢さん:「木星は地球の何倍くらい大きいの」



【問題25】

木星の大きさは、地球の何倍くらいあるでしょうか。

(1) 10倍くらい。

(2) 100倍くらい。

(3) 千倍くらい。




【解答】


 木星の赤道半径は約7万km、地球の赤道半径は約6千kmです。 (1) 10倍くらい。 が正解です。




 太陽系にある惑星の大きさのベスト3は


  1位→木星


  2位→土星


  3位→天王星

の順になっています。惑星の大きさを見ていくとおもしろいことに気づきます( 問題26、絵で見る宇宙のしくみ⑤参照)。


 木星と土星が、大体同じ大きさで隣同士に並んでいます。


 天王星と海王星が、大体同じ大きさで隣同士に並んでいます。


 地球と金星が、大体同じ大きさで隣同士に並んでいます。


 このように、大体同じ大きさの惑星がペアになって、3組も隣同士に並んでいるのです。


 「木星は地球の約10倍」と聞いてもたいしたことないと思われるでしょう。次の写真を見てください。NASDA(たね)()(しま)宇宙センターに展示してある太陽系の惑星を1億分の1にした図です。私が指を指している惑星が地球です。私の左肩に掛かっている惑星が木星です。大きさを比べてみてください。これが約10倍の大きさなのです。地球から少し左に白くて少し曲がった壁のようなものがあります。これが太陽の一部です。太陽は、木星の約10倍です。


度は、距離がみんなの中で問題になりました。太陽からどのくらい離れたところに、それぞれの惑星があるのだろうかというのです。


エイリアン:「考えやすくするために、太陽系を10億分の1に(ちぢ)めて考えてみましょう。すると、太陽の直径は約140cmになります」


 お父さん:「約140cmというと、広げた新聞紙を横に2枚並べたくらいかな?」


 和子さん:「地球はどのくらいになるの?」

エイリアン:「直径が約1.3cmになります。ちょうど単三の乾電池の直径と同じくらいですね」

和子さんと賢さん:「そんなに小さいの?」



太陽系を10億分の1に縮めたとき、太陽と地球との距離は、どのくらい離れているのでしょうか。

(1) 100mくらい。

(2) 150mくらい。

(3) 200mくらい。




【解答】


 太陽系を10億分の1に縮めたとき、太陽と地球との距離は約150mくらいです。 (2) 150mくらい。 が正解です。





 広い公園や学校の校庭で試してみましょう。まず、太陽と地球の距離を見てみましょう。


 新聞紙を横に2枚並べたところに、親が立ちます(太陽)。お子様には、単三乾電池を持たせて、150m離れた所に立たせます(地球)。これが、太陽と地球の位置関係です。


 ちなみに、この計算でいくと、月の直径は3mmとなり、地球から38cm離れた所にあります。太陽に一番近い水星の直径は5mmで、太陽から60m離れた所になります。


 海王星は、何と4500mも離れた所に位置しています。


 「地球は単三乾電池(直径1.3cm)」のように、それぞれの星大きさに相当する、身近なものを探してみるのも楽しいものです。


3 惑星の()



 太陽系の惑星たちの大きさ比べの後は、形比べです。


 惑星はどれも球の形をしています。どれもこれも同じで、特徴がないのでしょうか。



  賢さん:「1つだけ特徴のある惑星を知っているよ。それは土星です」


 和子さん:「わかった。土星は()があるからだ」

エイリアン:「最初に土星に環があることを発見した科学者は、環であることがわからず、土星の耳だと思ったということです」



太陽系の惑星の中で、環(リング)をもっている惑星は次のうちどれですか。

(1) 土星だけしかもっていない。

(2) 土星の他に木星ももっている。

(3) 土星の他に木星・天王星・海王星がもっている。




【解答】


 「木星型」と呼ばれる巨大惑星は環をもっています。 (3) 土星の他に木星・天王星・海王星がもっている。 が正解です。





 土星の環を最初に発見した科学者は、ガリレオ・ガリレイ博士でした。しかし、ガリレオ博士は環であることまではわかりませんでした。環であることを発表したのは、オランダのクリスチャン・ホイヘンス博士で、1659年のことでした。



 アメリカのトビアス・オーエン博士は、種々の観測データから木星も環を持っていると考えていました。しかし、パイオニア10・11号とも証拠が得られませんでした。それでも、オーエン博士は(あきら)めることなく、ボイジャー1号で木星の写真を撮る計画を立てました。観察時間が短いため、1枚の写真しか写すことを許可されませんでしたが、そのたった1枚の写真の中に木星の環が写っていたのです。1979年3月4日のことでした。海王星の環は、1989年ボイジャー2号によって確認されました。


星だけでなく、木星にも、天王星にも、海王星にも、環があることがわかりました。「ぜひ見たい」と賢さんと和子さんがエイリアンに訴えると、エイリアンは「太陽系の冒険をしましょう」と言ってくれました。



  賢さん:「環が木星にもあるなんて知らなかった」


 和子さん:「たった1枚しか撮らなかった写真に、木星の環が写っていたなんて、ドラマチックじゃない。私、そういうのって好き」


 お父さん:「環はどうしてできたのだろうね」



惑星の環は、どのようにしてできたと考えられていますか。

(1) 星間ガスにより、太陽光がプリズムのように分かれてできた。

(2) 惑星ができるとき、火山の大噴火があり、吹き上げたガスが惑星を(おお)って環になった。

(3) 天体が衝突し、粉々になったものが散らばり、環になった。




【解答】


 アメリカのユージーン・シューメーカー博士は、天体の()(さい)によって、環ができたと考えました。 (3) 天体が衝突し、粉々になったものが散らばり、環になった。 が正解です。




 惑星の環はどのようにできるのか、実は、まだわかっていません。なにしろ、土星以外の惑星の環は、見つかったばかりなのです( 問題27参照)。研究はこれからです。


 1848年、フランスのロッシュ博士は「大きな隕石か、惑星が持っている衛星の1つが惑星に近づきすぎて、潮汐(ちょうせき)作用のために破壊され、それが環になった」と考えました。潮汐作用とは、地球の海を両側から引っ張るような力が働く作用のことです( 前述参照)。


 最近では、前にあげたシューメーカー博士の考えが、出されています。隕石の衝突で、天体が破壊されてできたというのです。


 いずれにせよ、ドーナツのように、1個の固体の環ではないということなのです。小さな粒がたくさん集まって、環のように見えるのです。


 次の図は、土星の環の一部を描いたものです。環を構成している粒子の大きさは、2cm~70cmまで各種いろいろあります。


4 一番太陽に近い星 水星



 「さあ、出発だ」と、賢さんの元気な声が、宇宙船の中に響きます。


 次の冒険は、太陽に一番近い星、水星です。


 地球からは、あまりにも太陽に近いために、観測が困難なのです。そのために、詳しく観測されるようになったのは、18世紀に入ってからです。その第一人者が、ドイツのヨハン・シュレーター博士でした。

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