読みたいトコだけ買える本。
犬耳書店
初めての方へ 記事一覧 無料登録 ログイン
0
-2
kiji
0
0
1211682
0
「天文学」がよくわかる本 宇宙旅行をしながらラクラク理解!
2
0
0
0
0
0
0
生き方・教養
お気に入りとは?

お気に入りボタンを押すとお気に入りリストにこのページが追加されます。興味のあるページ・気になったページを後から確認するのに便利です。

お気に入り お気に入り
第IV章 星の大集団 銀河系

『「天文学」がよくわかる本 宇宙旅行をしながらラクラク理解!』
[著]新牧賢三郎 [編]向山洋一 [発行]PHP研究所


読了目安時間:34分
この記事が役に立った
0
| |
文字サイズ

第Ⅳ章 星の大集団 ~銀河系~


フロンティア

銀河系



 いよいよ太陽系を脱出し、銀河系を冒険します。いや、銀河系だけでなく、銀河系外まで探査の手を伸ばします。


 1990年、NASAがハッブル望遠鏡を宇宙空間に設置しました。地球の大気に(じゃ)()されないため、その鮮明な画像に期待が寄せられました。しかし、残念なことに光学的な欠陥(けっかん)があったため、像がぼやけていたのです。1993年12月に、修理チームをのせたスペースシャトルが飛び、この欠陥を直すことに成功しました。ハッブル望遠鏡の()(りょく)はすばらしいものでした。今までわからなかった、見えなかった宇宙の世界を、次々と私たちに提供してくれました。


 また、数多くの観測衛星も打ち上げられました。このような努力により、まるで毎日が新しい事実の発見となりました。


 宇宙は120億光年くらいの大きさであることがわかってきました。宇宙は広がっていますので、120億光年先の宇宙を見ることができたら、それは宇宙の生まれたときの姿なのです( 絵で見る宇宙のしくみ⑦参照)。


 より遠い星は、宇宙の初期の姿を表しています。だからこそ、ハッブル望遠鏡でより遠くを見て、宇宙の始まりの姿をとらえようというのです。宇宙の始まりは、つまりは宇宙の果てなのです。


 さあ、次の冒険の始まりです。


1 銀河系の姿



 和子さんと賢さんたちは、太陽系の冒険から、もっと遠くの星までも冒険することになりました。


 太陽系は銀河系の一部です。銀河系は、太陽のような恒星が、およそ2千億個も集まってできています。太陽系ですら、1つの恒星である太陽に対して、9つの惑星があるのですから、恒星だけでなく惑星の数も入れると、銀河系の星の数は、それこそいくつになるのかわかりません。



 和子さん:「銀河系はどのような形をしているの」

エイリアン:「(うず)()き状の形をしています」


  賢さん:「わあ、見てみたいな」


 お父さん:「賢はいつも夜空で見ているじゃないか」



【問題65】

お父さんは夜空のどこを見て、「銀河系が見える」と言っているのでしょうか。

(1) 水星から冥王星までが並ぶ惑星直列を見て。

(2) 星の集まりである天の川を見て。

(3) 星のように見えるアンドロメダ銀河系を見て。




【解答】


 アンドロメダ銀河系は、ずっと遠くの銀河系で、太陽系が所属している銀河系とは別のものです。 (2) 星の集まりである天の川を見て。 が正解です。




 私たちが所属している銀河系は、次の図のように、渦巻き状になっています。その直径は10万光年と考えられています。


 銀河系の中心が「バルジ」と呼ばれる中心部です。バルジの直径は1万5千光年くらいです。高さは1万5千光年くらいです。バルジの中心に、巨大なブラックホールがあるのではないかといわれています。ブラックホールとは、重力が非常に大きくなって、光をも引きつけ、外に出さない場所をいいます。


 太陽系は、バルジから出ている何本もの筋状の腕(「渦状腕」といいます)の中の1本の中にあります。銀河系の中心からおよそ2万8千光年のところに太陽系はあります。


 地球は太陽系の中にあります。地球から宇宙を見たとします。銀河系の(うず)を中から横に見たところは星の数が密集しています。


 この星が密集して見えるところが「天の川」と呼ばれているものなのです。


 ですから、天の川は私たち銀河系の一部を見ているのです。


「星の数ほど」といいますが、はたして星の数はどれほどあるのでしょうか。私たちの銀河系だけでも、恒星の数は2千億個はあると考えられています。


 和子さんが言います。「望遠鏡で見ればたくさん見える」


 賢さんが言います。「倍率の良い望遠鏡なら、もっと見える」


 そのとおりです。そこで、うんと暗い星も全部数に入れます。宇宙で活躍しているハッブル望遠鏡を使ってでもよいのです。



 お父さん:「宇宙にはいったいいくつの星があるのかな」

エイリアン:「宇宙には、(ちり)にさえぎられて、地球まで光が届かない“見えない星”もあります」


 お母さん:「お父さんがくれたラブレターの数くらいかしら」


 お父さん:「またか。子供の前では勘弁(かんべん)してくれ」



【問題66】

宇宙には見えている星の何倍くらい星がありますか。ただし、うんと暗い星も「見えた」とします。

(1) 1.5倍

(2) 2倍

(3) 2.5倍




【解答】


 アメリカの研究者が23年がかりで調べました。 (2) 2倍 が正解です。




 アメリカ宇宙望遠鏡研究所のマイケル・ハウザー博士らが、1998年1月9日のアメリカ天文学会で「宇宙の星は見える星の2倍くらい」という発表を行いました。


 ハウザー博士は、1975年頃から、星たちの出すエネルギーから計算できると計画し、1989年に、アメリカ航空宇宙局(NASA)の探査衛星「コービー」を打ち上げました。


 このコービーを使って、星たちが出すエネルギーを割り出しました。データの分析に7年もかかりました。


 その結果、「宇宙全体では、肉眼(にくがん)や望遠鏡で見える光の、少なくとも2倍のエネルギーを星たちは出している」ということがわかりました。


 この観測結果から、「宇宙の星は見える星の2倍くらい」という発表を行ったのです。


 ハウザー博士は、天文学会で、次のような談話を発表しました。


 「そんなに星がたくさん隠れていたとは。宇宙には(ちり)がたくさんあって、星を見えなくしているのかもしれない。時間がかかったが、やったかいがあった」


2 銀河系も動いている



 宇宙は生きています。時々刻々と変化しています。非常に精密にいうのなら、わずかながら、昨日見た星空と今日見た星空とでは違うのです。


 地球は、自転をしています。自転しながら、太陽の周りを公転しています。公転の中心である太陽も動いています。毎秒20kmの速さで、ヘラクレス座の左手首にあるグサイ星に向かって、太陽は動いています。実は、太陽系がある銀河系も、銀河の中心を軸にして回転しています。


エイリアン:「モニターを見てください。これが銀河系の回転の動きです」

この記事は役に立ちましたか?

役に立った
0
残り:14068文字/本文:16572文字
この記事を買った人はこれも買っています
      この記事を収録している本
      この本で最も売れている記事
      レビューを書くレビューを書く

      レビューを書いてポイントゲット!【詳細はこちら】

      この本の目次