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あえて、レールから外れる。逆転の仕事論
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会社から出て初めて見える世界がある

『あえて、レールから外れる。逆転の仕事論』
[著]堀江貴文 [発行]_双葉社


読了目安時間:25分
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1979年生まれ。2002年に講談社入社。週刊モーニング編集部に所属。『バガボンド』(井上雄彦)、『ドラゴン桜』(三田紀房)、『働きマン』(安野モヨコ)、『宇宙兄弟』(小山宙哉)、『モダンタイムス』(伊坂幸太郎)などの編集を担当。2012年に講談社を退社し、㈱コルクを設立。現在、マンガ作品では、『オチビサン』『鼻下長紳士回顧録』(安野モヨコ)、『宇宙兄弟』(小山宙哉)、『テンプリズム』(曽田正人)、『インベスターZ』(三田紀房)、『ダムの日』(羽賀翔一)、小説作品では、『マチネの終わりに』(平野啓一郎)の編集に携わっている。(2015年5月現在)


ココがポイント!


 


 南アフリカで育ち、仕事の核を見つける


 講談社でヒット作を量産する


 出版界の新しいカタチを作るため㈱コルクを立ち上げる


絶対に信頼できるものを仕事の核にする


 


 僕は中学時代に2年半ぐらい、家族で南アフリカのヨハネスブルグに住んでいました。「思ってたより日本と一緒」という印象が、強く残っています。


 結局、世界中の人の感情は一緒だなと。社会人になって出版社に勤めて、いろんなコンテンツを作る時、自分の感情を深く揺さぶるものなら、きっと遠く離れたアフリカの人の感情も確実に揺さぶるという安心感があります。日本で作ったものを持って、世界に出るのはそれほど難しくない。その安心感は、少年時代にアフリカで培ったものだろうし、他の編集者にはあまりないものかもしれません。


 だから、僕は自分が作っているコンテンツが、海外でも売れないとした場合、海外の人に気付いてもらう方策がまだないだけで、コンテンツの方に問題はないと考えて、努力をします。編集者がコンテンツの内容と、コンテンツを伝える方法の両方に不安を持っていると、どうしようもない。作り方はこれで良いんだと固定して、届け方をどうするか、それを真剣に考えます。


 南アフリカに住んでいたのは、マンデラが大統領に選ばれる頃でした。当時、選挙により、一層治安が悪化するという予想がありました。


 しかし実際は、治安がほとんど乱れず、穏やかな選挙でした。なぜ治安が乱れなかったのか、いろんな分析がありますが、僕は一曲の歌の力だと思いました。当時、テレビのCMで『South Africa We Love You』という曲が、ガンガン流れていました。黒人と白人の歌手が一緒に歌う、『WE ARE THE WORLD』の南アフリカ版といった曲です。シンプルなメロディですが、CMに流れるたび胸を締め付けられるような感じがして、歌手の人たちの国を思う感情がすごく伝わる歌でした。これを聞いた人は、どんな立場でも暴動を起こしたりとか絶対できないだろうなっていう、そんな力がありました。


 もしかしたら、僕の思い込みで、勘違いかもしれない。でも、コンテンツの力って、すごいなと思った最初の瞬間でした。


 また1995年の南アフリカ開催のワールドカップで初出場・初優勝を果たし、国がひとつになった感動も、よく覚えてます。その時、僕はもう日本に戻ってきていましたが、感動しました。後にクリントイーストウッド監督の『インビクタス』でも描かれましたよね。映画を観て、改めて感動しました。コンテンツには、大勢の人間の心をひとつにまとめる力があるということを、僕は10代で強く体感しました。


 それは歴史の教科書の中には残らない。けれど、人の心をひとつにする不思議な力は、歴史の大きい分岐点の時には、必ず機能しているんじゃないかと思ったんです。


 例えば明治維新の時、江戸城無血開城は勝海舟と西郷隆盛が話し合ったからだというけれど、当時の維新の志士みんなの心をとらえている、コンテンツがあったかもしれない。それによって歴史自体が動かされていた可能性もあるけれど、そのコンテンツは歴史に残っていないわけです。


 歴史の教科書では「ある作品が世の中を変えた」という語り方は、きっとされません。だけど、その力が間違いなくあると僕は信じています。そんな風に、僕にとって世の中を良いと思える方向に導けるようなコンテンツ作りが出来たらいいと思っています。


組織を離れないと風の動きは分からない


 


 当時の南アフリカは明治維新の真っ只中にも似ていたのではないかと考えています。日本人の僕が、そのような時代を過ごせたのは貴重なことだったと思います。


 しかし当時、日常生活では南アフリカの社会の空気が明らかに変わったか、というとそんなことはありませんでした。後になって、変化の大きさを知るという感じでした。

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