話を先に進める前に、今まで述べてきた基本的な考え方について、もう少し詳しく説明しましょう。この本にごく簡単に書かれていることを、全部覚える必要はありませんが、この章の中の「 」の中の文章だけは、ぜひ覚えておいて欲しいと思います。短くてすぐ覚えられる文章ですし、何か精神的に苦しくなった時に思い出すと、とても役に立つからです。いつも心の片すみに置いておいて下さい。
さとりへの道を探り始めたばかりの頃、私はLSDを何回か試しました。ある時、LSDによって、地獄のような幻想の世界に入りこんでしまいました。自分のまわりを見まわすと、そこにいる人達がどんどんしゅう悪になり始め、しなびて青白く、年老いた何とも変てこりんな姿に変わっていったのです。そして突然、私は思いました。「他の人達に愛されたいなんて、どうして自分は思っていたのだろう? 人から愛される必要があるのだろうか?」そして、あっという間に私は天国にいました。