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あなたを苦しめる過去から自由になる本
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生き方・教養
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2 人の脳は「忘れる」ようにできている

『あなたを苦しめる過去から自由になる本』
[著]石井希尚 [発行]すばる舎


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◆どんどん記憶が消えていくメカニズム


 記憶は情報だと言いました。情報そのものには感情はありません。感情はあなたがその場面にくっつけているのです。

 どういう意味かといえば、記憶はすでに過去のことですから、それは今、この瞬間に起こっていることではありません。

 起こっていないのですから、そのときの感情を抱く必要などさらさらないのです。すでに述べたように、あなたは自分で感情をコントロールしているのですから、今起こっていないことなのに、それがあたかも起こっているかのごとくに、そのときの感情をわざわざ引っ張り出してくることはないのです。

 この章は記憶を乗り越えるための章だと言いましたが、実際には記憶はただの情報ですから、乗り越えるもへったくれもありません。乗り越えるべきは、その情報がもたらす場面に、あなたがくっつけてしまう主観的感情です。

 つまりは、感情をうまく制御し、イヤな感情に支配されないようにするテクニックを身につければいいわけです。


 さて、記憶という情報について、非常に重要なひとつの特徴を確認しましょう。

 記憶といっても、いい記憶は問題ではありませんから、ここでいう記憶とはイヤな記憶、つまりは傷や痛みですね。

 記憶について、ぜひとも心に留めておくべき特徴は、あらゆる記憶は、そのまま放っておくと時間とともに必ず薄れていくというものです。

 つまり、そのとき抱いていた主観的感情もどんどん薄れていくのです。


 人間の脳とはなんとも便利にできています。

 実は脳は、どんどん忘れていくようにできているのです。

 脳の記憶容量は、専門家によれば10テラバイト(DVD1176枚分)だそうで、容量がいっぱいになって爆発してしまわないために「忘れる能力」が備わっているということです。

 脳は一時的に記憶しておくものと、長期的に記憶しておくものとの2種類を使い分け、忘れてもいいことは一時記憶に留めておき、利用する頻度が少ないものは自動消去して、脳の限られた神経細胞を有効に活用しているというのです。すごいですよね。

 生存を脅かすようなものや、病気を誘発するような情報は、忘れてしまった方がいいので、忘れるようにできています。

◆「忘れる能力」を積極的に利用しよう


 逆に、忘れないようにするためには努力が必要です。

 台詞を覚えなければならない俳優さんや受験生なら、記憶することがどれだけ大変か体験的に知っているはずです。物忘れが激しくて悩んでいるという人にとっては、忘れることは嬉しくないことだと思えるかもしれません。

 しかし、人の脳が忘れる仕組みになっていることは、私たちが過去を乗り越え、未来に向かって生きていくときに、これほどありがたいことはないのです。

 脳のこの働きのおかげで、あなたが体験してきた傷や、イヤな出来事、人に対する否定的な思いや憎しみさえ、時とともに薄れていくのです。何もしなくても薄れていきます。

 ですから、記憶を思い出に変えるもっともシンプルな方法は、「時が解決するさ」というものです。


 研究によれば、イヤな記憶ほど忘れにくいという面があるようですが、それでも過去の出来事が時間の経過とともに薄れていくという事実を、私たちは体験的に知っています。

 それは、日々新しい情報が洪水のように押し寄せ、脳の神経細胞は、常に新しい情報と向き合って処理をしていなければならないからです。

 いつまでも忘れないためには、自分で積極的にそれを思い出し、語り、記憶に刻み続けるという努力をしない限り、どんなことでも必ず記憶の棚の下の方に追いやられ、少しずつ薄れていくものなのです。


 昨日のお昼に何を食べましたか?

 昨日のことならまだしも、1週間前のお昼に何を食べたかをすぐに思い出せる人がどのくらいいると思いますか?

 私たちは、大好きな食べ物のことでさえ、すぐに忘れてしまいます。

 この仕組みは大変ありがたいものなのだということを、あらためて確認しましょう。

 これは、あなたが傷や痛みを乗り越えて、新しい未来をつくり上げていくための強い味方になってくれるものだからです。
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