◆内なる闇の声に戦いを挑んで
彼女が初めて来たのは、私が講演をしている水曜日の夜のイベントでした。
私は毎週、この本で書いてきたような内容を講演しています。
「生まれて初めて安心していられる場所だと感じたんです」
彼女はそう述懐します。
「久美子さんに『また来てね』と言ってもらって、また来ようと思いました」
私の妻がそう語りかけた笑顔が、「受け入れられている」安心感を与える手助けをしたようです。
「ここは、話を聞いてもらえるし、自分のことを言ってもいい場所、私にとって安全な場所だと感じたんだと思います……それに、こんなふうに、矛盾のない生き方を教えてくれるならもっと聞きたいと思ったんです。