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あなたを苦しめる過去から自由になる本
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生き方・教養
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『あなたを苦しめる過去から自由になる本』
[著]石井希尚 [発行]すばる舎


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 2011年3月の終わり、春の到来を告げる桜が東京で開花した夜。キックバックカフェは、新しい門出を祝福するために集まった人々でごった返していました。

 「今日の式は見逃せない」。そんな期待と興奮が会場を包んでいました。

 この夜、私の人生において、生涯忘れることのできないであろう挙式がとり行われたのです。

 桜のつぼみが新しい命の到来を告げる中、不死鳥のように甦った自分の姿を見てほしいと、大勢の証人の前で純白のドレスに身を包んだ花嫁は、そう、渡辺幸恵。

 7歳のあの日、人生を破壊された少女です。

 20年以上も、汚らわしいと感じた自分を傷つけ続け、闇を彷徨ってきた姿を、彼女の瑞々しい笑顔から想像することはできません。


 参列者の中に、この日をとりわけ楽しみにしていた少女がいました。

 幸恵が抱くこともできなかった我が子、小学校三年生になった幸萌(こうめ)です。そして、背筋を伸ばし、緊張した面持ちで花嫁の手をとった新郎は、幸萌の父。他でもなく、幸恵の元夫です。

 今度こそ、親子3人、未来に希望をつなぐ素晴らしい家庭を築こうと、2人は再婚のためのカウンセリングを経て、この日を迎えました。


 「渡辺幸恵、あなたは、今この男子と結婚し妻となろうとしています。あなたは、その健康なときも、病のときも、富めるときも、貧しいときも、これを愛し、固く節操を守ることを誓いますか?」

 「はい。誓います」

 澄んだ目で私を見つめ、はっきりとそう答えた彼女の言葉に嘘はありません。

 生涯の愛を誓うという、もっとも気高いことのために必要なのは、状況に左右されない「意志による選択」です。

 自分の気分が悪くても、正しいことを選び続けることを、自分の意志によって決め、それを決め続けること。これこそ、愛の誓いが風化しないために求められる態度です。

 彼女の言葉は、その決意が嘘ではないことの証です。

 それは彼女が、忌まわしい過去と、そこにまとわりつく暗闇の力に、自分の意志によって打ち勝ったことの証なのですから。
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