●なぜ、世界の大国が注目しているのか?
タンザニアはアフリカ大陸にあるタンガニーカと、インド洋に浮かぶザンジバル、ペンバ両島の島嶼部からなる連合共和国制を敷いている。1人あたりのGDPが約700ドルの国で、エネルギー資源も豊富に産出されているわけでもない。
ところが、2013年にはアメリカのオバマ大統領が初のアフリカ遊説の際には訪問先として選んでいる。さらにオバマ大統領訪問の3か月前には中国の習近平国家主席もタンザニアを訪問。中国の支援でアフリカ最大級の港を新設するプランを打ち出し、タンザニアの主導権争いでアメリカと競いあう姿勢を示している。
両国がタンザニアと接近しようとする理由のひとつは、実質的な首都機能を有している沿岸部の都市・ダルエスサラームが地勢的に重要だと考えてのことだ。