『ビジネスエリートのための!リベラルアーツ 哲学』
[著]小川仁志
[発行]すばる舎
イギリスの思想家ホッブズは、社会契約説の生みの親だといってよい。社会契約説とは、王権神授説に対抗する理屈である。絶対王政においては、王たちは神から統治する権利を授かったとして、好き放題に振る舞っていた。それを阻止すべく、思想家たちが、人々の契約によって統治の権限が委ねられるという思想を生み出したのである。
ホッブズの場合、人々が契約して、その力を王に譲渡するという説を考え出した。