『ビジネスエリートのための!リベラルアーツ 哲学』
[著]小川仁志
[発行]すばる舎
ドイツ出身の思想家アーレントは、公共哲学を掲げた女性現代思想家だ。ユダヤ系であるため、ナチスに追われ、アメリカに亡命した。そこで活躍の場を得たといってよい。アーレントは全体主義の発生メカニズムを暴き、そこからあるべき人間の姿、社会の像を提案したのである。
その一つが活動という概念である。アーレントは『人間の条件』の中で、人間の営みとして、労働(レイバー)、仕事(ワーク)、活動(アクション)という三つのカテゴリーを挙げる。