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別れの流儀 人生を好転させる糧としてのサヨナラの美学50
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生き方・教養
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第1章 恋の別れ

『別れの流儀 人生を好転させる糧としてのサヨナラの美学50』
[著]いつか [発行]CLAP


読了目安時間:31分
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切る別れ(1)――恨まれずに終わるために


 「別れろ切れろは芸者の時に言う言葉。 今の私にはいっそ死ねと言って下さい」――。

 子供の頃、テレビのコントなどでよく見かけた名場面です。

 実際は、泉鏡花原作の「婦系図(おんなけいず)」という舞台の中で、元・柳橋の芸者、お(つた)が、同棲中の恋人に突然別れを切り出された時に言うセリフをアレンジしたものだそうです。

 当時は意味も分からず、ただただ語感の良さで記憶していましたが、おぼろげながら、「切る」というのは問答無用、情け容赦のない一方的な別れ方なのだろうな、と感じていました。


 芸能界ではよく、売れる前に長い間支えてくれた交際相手とあっさり別れたり、離婚して別の相手と結婚してしまうケースをみかけます。

 世間からしてみれば、苦労を共にした相手を捨てた嫌な奴、冷たい奴というレッテルを貼りたくなるかもしれません。

 しかしこれは、その人がアルバイトの極貧生活から、突然セレブの世界に足を踏み入れてしまったようなものです。それなりに蜜月を過ごし、相手に一生を誓ったこともあったかもしれません。ですが環境が大きく変わると、知り合う人も生活レベルも、何もかもが変わってしまいます。

 相手がその人に合わせて勉強し、レベルアップを図らないと、かみ合わなくなるのは当然です。


 こんな話も同様です。高校時代につきあっていたカップルが卒業して、一方は地元で就職、一方は東京の大学へ行った場合。

 最初は「まさかあの二人が別れるなんて」と、お互いも周囲も想像できなかったかもしれませんが、環境が変われば別れてしまうカップルは、実に多いものです。


 「切る」というのは、聞こえが悪いかもしれません。

 しかし生活環境や生活レベルが変わってしまったら、お互いに居心地が悪くなり、無理に関係を続けても不幸になるだけです。

 いらなくなった古い服を脱ぎ捨てていくように、古い人間関係やしがらみを捨てられる人が、みるみる成功の階段を上がっていけるのかもしれません。


 ここで長年つきあってきた相手を切る場合、とても重要なことがあります。それは、相手に恨まれずに別れることです。

 彼女があなたとの次の約束を取り付けたがったり、記念日を盛り上げようとしたりするのは、二人の関係に不安を感じているからです。うまくいっている二人なら、普段着ですっぴんでもOKなもの。

 多くの女性は、「今日、別れ話を切り出されるな」と予感した日は、シャワーをし、最上級のおしゃれをして出かけます。それは、自分を落としたくないから。


 そんな相手に別れを告げるときは、


 「君も薄々気づいていたと思うけど……」


 と前置きすると、


 「ああ、やっぱり……」


 と相手も冷静になれるものです。


 「長い間、つらい思いをさせて申し訳なかったね」


 と、彼女の心労をねぎらえば、少なくとも修羅場は避けられるように思います。


 それでもやはり、一番恨まれない別れ方をするには、普段からいいおつきあいをしておくことです。

 つきあっている間に素晴らしい時間を過ごしていれば、たとえ別れるときが来ても、「この人だから仕方ない。自分には過ぎた人だった」と相手が思ってくれれば好都合。すっきりあきらめてくれる確率が高くなります。

切る別れ(2)――さりげなく断るテクニック


 「恋は盲目」と言いますが、恋をしてしまうと「あばたもえくぼ」で、その人の欠点が見えなくなります。

 周囲の人に見えているものが、あなたにだけ見えない。

 それは、あなたが「有情(うじょう)」だから。悪い意味で、情に流されるからです。


 そうすると、いざ何かが起こった時、可愛さ余って憎さ百倍。ぶざまな別れ際をさらすことになりかねません。

 男女のつきあいも、もっと「非情」になるべきなのです。

 ここでいう「非情」とは、決して悪い意味ではありません。

 のめりこまないで、客観的に状況を見られるかどうか。

 「有情」に流されず、信じられる人を選べば、別れに至る確率はグンと減るはず。

 愛した人を信じるのではなく、信じた人を愛しましょう。


 もっと前の段階、初めから相手に興味がない場合の対応です。

 欧米ではデートに誘われたとき、相手を傷つけない無難な断り方として、


 「歯医者の予約が入っているから」

 「エステを予約しているから」

 「美容室を予約しているから」

 「スポーツジムのトレーナーを予約してしまったから」


 と、もっともらしいアポイントメントを理由にするそうです。

 こんな言い訳をされたら、普通の神経の持ち主なら、「脈がない」ということに気づきますね。


 相手に恥をかかせず、さりげなく断るテクニック。


 「○○の予約が入っているから」

切られる別れ(1)


 逆に、あえて「切られる」別れの美学もあります。


 渡辺淳一さん原作の『化身』は、黒木瞳さんの映画主演デビュー作。若いホステスを自分好みのいい女に変身させようとし、希望以上の大変身を遂げてしまった彼女にフラれるという、男の悲哀を描いています。

 一般に男性は、女性が自分のテリトリーにいてくれるうちはいいけれど、予想外の行動に出たり、自分のキャパを超えると理解できず、適応できなくなる人が多いのですが、この主人公(藤竜也さん)がまさにそれでした。

 私は当時、コピーライター仲間と観に行きましたが、まわりは不倫カップルがほとんどだったと記憶しています(笑)。


 その中でとても印象に残っている場面があります。女が自分の手から離れていってしまった後、主人公が「俺はいったい彼女の何だったんだろう」と、飲みながら親友(梅宮辰夫さん)に問うのです。

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