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メタボ健診、大きなお世話
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くらし
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まえがき

『メタボ健診、大きなお世話』
[著]帯津良一 [発行]PHP研究所


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 二十一世紀の医学は、からだの故障を“治す”より、「いのち」のエネルギーを高める“癒し”と“養生”の時代だと、私は考えています。

 私の実践している「ホリスティック医学」は、まさにそれを実現するためのものです。

 従来の西洋医学は、臓器などの「部分を診る」医学であり、生老病死の「生」と「病」しか眼中に置いていませんでした。

 これに対して、ホリスティック医学は、からだとこころといのちを「まるごと診る」医学であり、生老病死はもとより、死後の世界まで視野に入れているのが大きな特長です。

 もっといえば、ホリスティック医学は、医学という枠組みには収まりきらない「生き方」の問題といえます。

 病気になる前、そして病気になったとき、あるいは死を身近に感じたとき、それにどう対応していくか──というのは、その人の真価が問われるところでもあります。

 いざというときジタバタしないように、日頃からいのちのエネルギーを高める養生をこころがけておきたいものです。

 養生といっても、本書で紹介するのは、長生きするためのものではなく、病気にならないためのものでもなく、ましてや死なないためのものでもありません。たとえ一病あっても、ぼちぼち元気に暮らしていきましょうという提案です。
「老」も「病」も「死」もすべて人生の一つの過程ととらえ、死後も続くいのちの旅路をよりよいものとすることが、ホリスティック医学の目指すところです。

 ですから、日常の養生は“ときめき”を重視したゆるやかな内容のものが中心となっています。

 一方、ホリスティック医学の現場では、日々、患者さんと医者が、いのちといのちを絡ませた、“癒し”という名の真剣勝負を展開しています。

 このとき、医者のいのちのエネルギーが低いと患者さんを助けることができません。医者はつねに高いいのちのエネルギーで患者さんと接し、そのエネルギーを患者さんのいのちのなかへ注ぎ込む意気込みで診療に当たる必要があると、私は考えています。

 ここで求められるのは、小手先の技術や知識より、患者さんのいのちのエネルギーを思いきり上へ引き上げられる、力に満ちた格闘家のような医者です。

 ですから、私自身、つねに自分を向上させて、いのちのエネルギーが絶えずあふれ出ているような人間になりたいと考え、患者さんとともに養生に励んでいます。

 本文にも書きましたが、一つのスタイルとして確立したホリスティック医学は、いまだ手にすることができていません。最近は、私が生きているうちには、手に入らないのではないかと思うようになってきました。

 それでも、後悔はまったくしていないのです。なぜなら、ホリスティック医学を求めて三十一年間取り組んできた一日一日が、私にとってホリスティックな生き方をしてきたと思うからです。

 患者さんたちも、私が忙しいのを心配して、よく気遣ってくれます。来院者が多くて、長い時間お待たせしてしまったようなときでも、文句をいうどころか、
「私のような軽い病気で先生に診てもらっていいのでしょうか」

 と、遠慮がちにおっしゃる患者さんもいます。

 そういうときは、
「もちろん、いいですよ。軽い人がたまに混じってないと、私も疲れちゃうから」

 と、お答えして笑うのです。

 お互いがお互いを思いやり、その場のエネルギーを高めていく──これはまさにホリスティックの思想であり、こうした場面を経験するたびに、私の医療はまちがいなくホリスティックの方向に向かっていることを、あらためて確信するのです。

 西洋医学一辺倒の日本の医療は、もはや手詰まり状態となっています。

 そろそろ、こちらへ風が吹いてくる頃ではないかと期待していた矢先、メタボリック・シンドロームということばが(ちまた)席巻(せつけん)しました。数値で「病人」を振り分けていくその考え方は、ホリスティック医学とは対極にあるものです。前世紀の医学を引きずるような提唱といってもいいでしょう。医学に携わる側が、健康への不安をいたずらに(あお)るような情報で人々を惑わせてはいけません。これからはもっと、人間全体をまるごと診る、まさにホリスティックな医学が求められているのです。

 大きな病気はなくても、年齢とともに、ちょっとからだのことが心配になってきたという読者の方々も、情報に惑わされることなく、ホリスティックな考え方、健康法を暮らしに取り入れてみてはいかがでしょうか。本書が、その一助となれば幸いです。

帯津良一 
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