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クヨクヨするな! どんな悩みも自分で解決できる
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生き方・教養
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まえがき

『クヨクヨするな! どんな悩みも自分で解決できる』
[著]黒川康正 [発行]PHP研究所


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人の悩みは、
もっと科学的、合理的、体系的に
解決できる



 私は現在、千代田区永田町で弁護士、公認会計士、通訳として黒川康正国際法律会計事務所を経営している。顧問先からの経常的な相談のほか、常時一〇〇件以上の事件等を抱え、そのほか、一日に何件もの法律、税務相談にのることも多い。また、新聞や雑誌での相談欄を連載したり、法律相談を含む悩み相談のテレビ番組に出演したりして、多数の相談にのっている。こうして多数の悩みを抱えている依頼者や相談者に接すると、悩みを抱えている人の心理状態などに共通点が多いことを感ずる。


 悩みを持って相談に来る人は、たとえば、いままで、外部との交渉などはすべて夫に任せてきた人が、ある日突然、交通事故で一家の大黒柱であった夫を失ったとたん、いろいろのことが一気に押し寄せてきて、悩みの状態になっているような人である。


 相談の際、弁護士や公認会計士などは、法律や税務などの専門家として、まずその人の悩みの内容を正確につかみ、またそれを遺産分割の問題、相続税の問題、保険金請求の問題などと個々の具体的な法律や税務の問題に分割し、その個々の問題を検討し、解決していくわけである。


 ところが、悩んでいる人によっては、悩みの内容を弁護士などに伝え、個々に分けられた問題についてそれぞれの問題の解決法などを聞いただけで、その個々の法律ないし税務問題自体をまだ現実に解決していない段階で、その人の悩み自体の大部分が事実上解決してしまうことも多い。それどころか、その個々の問題の解決というより、そのように悩みを客観的に捉え、それに対しての対処法を前向きに考えるということ自体が、悩みの解決の中で大きなウェイトを占めるように思える。


 悩みとは、事実そのものを悩むというよりは、将来のことを先取りして悪いほうに悪いほうにと考えて頭が混乱し、その結果、冷静に判断できなくなってしまう状態である。


 学識とか一般教養があるからといって、悩みに陥らないとは限らない。それどころか、社会的地位のある立派な方が、初歩的な問題で悩んでいることがけっこう多い。また、知識人といわれているような人も、暴力団に脅されたりすると、小学生がいじめっ子にいじめられている場合と同じようなレベルで、頭の中はぐるぐると堂々めぐりをしているのである。


 悩みは、いわば心が不健康な状態にあることだが、その対処法が遅れていることは身体の病気の対処法である医学の場合と比較するとよくわかる。たとえば、二〇〇〇年前に比べれば、医学のほうは大きく進歩している。道具としても体温計があり、血圧計があり、各種の検査や治療の機器があるし、診断者や治療者としても国家試験に基づいた医者がおり、治療を安心して受けられるための制度として健康保険があり、いろいろの病気に対する治療法も確立してきている。そして、現実にいろいろな病気が治るようになった。


 悩みの解決法については、医学におけるものに対応するものはほとんど何もない。


 この間、悩みを体験した人はたくさんいるはずだ。それどころか、悩みを体験したことがないという人は、まずいないほどである。そして、それらの人々が悩みを解決する過程でいろいろ体得したことがあるはずである。にもかかわらず、これまでに体系的な整理、分析がされていないので、悩みの解決に役立つ貴重な情報が蓄積されず、継承されず、そして改良、発展していかない。


 そのため、二〇〇〇年前とほぼ変わらず、場当たり的に対処している。多少よい解決がなされた場合も、そのやり方が世間に伝わらず、子孫にも伝えられず、それの改良という形での進歩もしていかない。それでは、せっかくの人生なのに、悩みのために貴重な時間とエネルギーを費やしてしまいがちである。誰かが、たとえ多少未熟であってもいわば叩き台的な考えを出せば、それをもとに少しずつ改良もされよう。しかし、単に「誰かが、誰かが……」と、いつまで待っていても、だめだ。


 私は、大学在学中に公認会計士二次試験を、大学卒業後、仕事を持ちながら公認会計士三次試験や通訳試験や英検一級などを、また、仕事と家庭を持ちながら司法試験を、それぞれ受験し、合格した。これらの試験の合格率は一パーセント台からせいぜい数パーセントであり、難関とされている。そこには、私よりはるかに長く学びながら合格できない多数の人がいた。いま思えば、この人たちに欠けていた重要な要素の一つが科学的な悩みの解決法であった。


 とくに合格率一パーセント台の司法試験の際など、私は法学部卒でもなく、仕事と家庭を持ちつつの挑戦であり、ほかの受験生と比べて圧倒的に少ない時間で勝負せざるを得なかった。しかし、そこで本書で紹介した悩み解決法を駆使し、貴重な時間を悩みにとられることなく、おかげで合格できた。


 私は、このように働きながら学んだ体験の中から悩みの解決法を生み出し、そして、多数の悩み相談などの中でさらに改良していった。悩みの解決をもっと科学的、合理的、体系的にできないのか、そして単に治すだけでなく、免疫までつけて、それぞれの人生を有意義なものにしたい。そのような考えで未熟な点も多々あろうと思うが、いわば叩き台として私の考えを本書にまとめてみた。


 悩み解決についての私の基本的な考え、そして、本書の構成は、次のとおりである。


 悩みに対処するためには、まず悩みとは何かを知っておかなければならない(第一章)。そのうえで、私が悩み解決の黄金法則と呼んでいる五段階をきちんと実行する。すなわち、第一に、自分の悩みが何であるかを明らかにし(第二章)、第二に、悩みの原因を見極め(第三章)、第三に、最悪の事態を想定して覚悟を決め(第四章)、第四に、よりよい解決案を模索し(第五章)、第五に、最善の解決案を選択して実行する(第六章)という段階を踏む。この段階を踏んでいけば、悩みは解決する。また、病気の場合と同様、悩みは、かかってから解決するよりは、事前に予防するほうがよい。そこで、予防についても触れた(第七章)


 具体的な悩みの内容、レベルなどはそれぞれの人のそれぞれのケースによって異なるが、悩み解決法の基本をおさえておけば、あとはいくらでも応用が利くはずである。

魚を与えればそれっきり、魚のとり方を教えれば一生」ということわざがある。


 私のこれまでの体験から得られた方法論が、人生を有意義に送ろうとされる方々に、何らかの形で悩みの解決法を示唆できると信じている。しかし、一つ守るべきことがある。本書を読んで、よいと思ったことは、すぐ実行していただきたい。アイデアは、実行されて初めて価値を生ずるのだから。


 私が本業のかたわら執筆にさける時間は限られている。そこで、ドラゴンスピーチ(音声入力ソフト)を使って、パソコンへ音声で直接入力したり、ディクタホン(口述筆記専用テープレコーダー)で録音し、秘書の小楠みか嬢、青山由香嬢にパソコンで入力してもらったりして、原稿を完成した。本書は煩わしい訂正作業などを笑顔でこなしてくれた彼女たちの協力の結晶でもある。ここに記して深く感謝したい。



 二〇〇四年四月

黒川康正 

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