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吉田松陰 魂をゆさぶる言葉
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ルポ・エッセイ
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立志篇 第二章 実学

『吉田松陰 魂をゆさぶる言葉』
[著]関厚夫 [発行]PHP研究所


読了目安時間:11分
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松陰の言葉
志士(しし)溝壑(こうがく)()るを(わす)れず(志士不忘
在溝壑)、勇士(ゆうし)()(こうべ)(うしな)ふを(わす)れず」
(勇士不忘喪其元)。(しよ)()むの(かなめ)は、
()()()(おい)反復熟思(はんぷくじゆくし)すべし



 最初の「志士不忘在溝壑(志士は山野の溝に自分の遺体をさらすことをおそれてはならない)」と「勇士不忘喪其元(勇士は斬首されることをおそれてはならない)」ということばは、中国、孟子のことばです。この松陰の一文もまた、獄中・幽閉中の講義をもとにした『講孟余話』のなかにあります。

 後半部分は、「書物を開くにあたって最も重要なことは、これら孟子のことばを反復し、熟考することだ」という意味でしょう。この文は次のように続きます。
「『志士不忘在溝壑』ということばさえ忘れないならば、このまま一生を獄舎のなかで終えようとも、少しも気にかけることはなく、かえって本望である」

 松陰にとって、本を読む、学問をするということの目的は、志を得、志士となることでした。

 ただ、現在もそうですが、約百五十年前、松陰の時代にあってもそんな覚悟で学んでいるものはほとんどいませんでした。立身出世や処世の一つとして学んでいるものが大半でした。松陰はこう観察しています。
「世の中には、進取の気性を持ち、能力に秀でた若者がたくさんいる。しかし、艱難(かんなん)困苦を経るにしたがって、そのすぐれた才質が失われ、結局は俗物になりさがってしまうことがすくなくない」

 こうした現状をただすのが、『講孟余話』執筆の動機のひとつだったのでしょう。松陰はこんな警告の一文を寄せています。
「ああ、世の中に研究や読書をする人物は多いが真の学者がいない理由は、学問をするにあたって、その志がすでにまちがっているからである。精魂を傾けて政治にあたる君主は多いのに、真の名君がいない理由は、政治を行う最初において、その志がすでにまちがっているからである」
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