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歴史の勉強法 確かな教養を手に入れる
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歴史
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付録 歴史に強くなるブックガイド

『歴史の勉強法 確かな教養を手に入れる』
[著]山本博文 [発行]PHP研究所


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[通史]

◎網野善彦『日本社会の歴史』上・中・下、岩波書店〈岩波新書〉、一九九七年

原始の日本列島の人々から主に江戸時代までを叙述した日本通史。特に著者の専門である十三世紀後半から十四世紀前半、金融業者、商人、職人が活発に活動し、日本海の海上交通、琵琶湖の湖上交通、海外貿易が発達していく様相が興味深く叙述される。

◎尾藤正英『日本文化の歴史』岩波書店〈岩波新書〉、二〇〇〇年

日本史と日本の文化を、思想史の視点から読み解いた日本通史。古代・中世では主に仏教、近世では儒学の各学派、国学・洋学を論じる。尊王攘夷思想は国家意識の一つの表現であり、それが公論となったことが明治維新の変革を実現したとする。

◎山本博文『歴史をつかむ技法』新潮社〈新潮新書〉、二〇一三年

歴史を学んできながら、歴史をつかんだという実感のない読者のために、歴史のつかみ方を提示した本。いわば大学の教養課程における「史学概論」で、歴史学の考え方の特徴や歴史学と歴史小説との違い、歴史法則の考え方、時代区分の意義などを論じる。

◎山本博文監修『角川まんが学習シリーズ 日本の歴史』全十五巻、角川書店、二〇一五年

日本の歴史と銘打つ歴史まんがは、集英社、小学館、学研などから刊行されてきた。角川書店のまんが学習シリーズは、それらのよさに学びながら、より歴史上の人物像を明快に描き、歴史のおもしろさを伝える作品になっており、大人でも十分に勉強になる。


[原始・古代]

◎松木武彦『日本の歴史一 列島創世記』小学館、二〇〇七年

考古学の立場から、人類の誕生から古墳時代までを概観する。石器の変化から生活の変化を指摘し、縄文時代や弥生時代の遺跡から原始社会の観念の変化を読み解いていく。卑弥呼の墓とも言われる箸墓古墳内部の推定は秀逸。

◎片山一道『骨が語る日本人の歴史』筑摩書房〈ちくま新書〉、二〇一五年

人類学の立場から、発掘された骨を概観し、日本人の誕生を推理する。縄文人は顔立ちも体形も独特で、弥生時代に現代の日本人風に変化するが、縄文人も弥生人も現在の日本人の先祖であり、日本人が日本列島の歴史の中から生まれたと結論する。

◎佐藤洋一郎『稲の日本史』角川書店〈角川選書〉、二〇〇二年

縄文稲作がどこから来たかを探って、遺跡で発掘される米のDNAを分析し、稲のルーツを中国大陸東部の江南地方から来た温帯ジャポニカと推定する。渡来ルートは中国大陸、海上の道、朝鮮半島経由の三つを並記している。

◎河内祥輔『古代政治史における天皇制の論理』吉川弘文館、一九八六年

生母による血統の差異によって、子孫に皇位を継承させることのできる「直系」の天皇とできない「傍系」の天皇があったという推論から、古代政治史を天皇の「直系」と「傍系」の概念で考察し、数々の政争の本質をえぐり出していく。

◎吉田孝『日本の誕生』岩波書店〈岩波新書〉、一九九七年

大王から天皇への道筋、「日本」の国号の成立などをテーマに、倭国時代から平安時代までを概観した優れた古代通史。制度的な日本の国号の成立を天武天皇の飛鳥浄御原令だとし、「日本」の意味するところを推測している。

◎渡辺晃弘『日本の歴史04 平城京と木簡の世紀』講談社〈講談社学術文庫〉、二〇〇九年

奈良時代の概説。著者は、長年、奈良文化財研究所に勤め、発掘された木簡の調査にあたっており、その成果に基づいて奈良時代の歴史を立体的に描く。平城宮の構造や奈良の都の町並みなども再現される。

◎土田直鎮『日本の歴史5 王朝の貴族』中央公論社〈中公文庫〉、一九七三年

平安時代史の古典的名著。平安時代の政治、官職、貴族の昇進や生活などを取り上げ、摂関政治が専制的で強圧的なものではなく、むしろだらしないものだったなどの興味深い指摘もある。藤原道長の日記である『御堂関白記』の読み方なども解説する。

◎大津透『日本の歴史06 道長と宮廷社会』講談社〈講談社学術文庫〉、二〇〇九年

平安時代中期の特色は宮廷社会の成熟にあった。『大鏡』や『栄花物語』によって形作られてきた歴史観を相対化し、藤原道長の時代を中心に貴族の日記から政治の実態を示し、摂関政治の権力の特色と構造を描いていく。

◎下向井龍彦『日本の歴史07 武士の成長と院政』講談社〈講談社学術文庫〉、二〇〇九年

武士の発生を、地方の在地領主の成長からではなく、戦闘を職能とする戦士であるという視点から見直し、国家の軍事力としての武士の成長を描いていく。服属した蝦夷である「俘囚」が武士の登場に重要な役割を果たしたという指摘は興味深い。


[中世]

◎河内祥輔『頼朝がひらいた中世』筑摩書房〈ちくま学芸文庫〉、二〇一三年

元版は『頼朝の時代―一一八〇年代内乱史』(平凡社〈平凡社選書〉、一九九〇年)。鎌倉幕府が成立する一一八〇年代の歴史を、源頼朝と後白河上皇の関係を軸に考察する。後白河上皇や源義経の評価なども斬新で、従来の見方を一新している。

◎五味文彦『日本の歴史五 躍動する中世』小学館、二〇〇八年

中世を、人々が東奔西走し、日本列島が躍動するエネルギーに満ちた時代と位置づけ、中央と境界、政治の型の創出、生活と宗教などを縦横に論じる。院政の権力基盤の解説や頼朝と御家人の関係などの記述が秀逸。

◎石井進『日本の中世1 中世のかたち』中央公論新社、二〇〇二年

中世武士団研究に大きな業績をあげた著者が、中世における日本の境界、港湾都市「十三湊」、外国との交易、蝦夷と和人、都市鎌倉、市と商人などを取り上げ、新鮮な中世史像を打ち出した名著。著者が急逝し、遺著になったのは返すがえす残念。

◎網野善彦『日本の歴史10 蒙古襲来』小学館、一九七四年

一二五二年の宮将軍の鎌倉下向から鎌倉幕府の滅亡までを描いた通史。未開の野性がなお残る中世社会が文明化していく大きな変化を、非農業民の遍歴や農民の浮浪性の質的転換から説き起こす。いわゆる「網野史学」の出発点となる名著。

◎佐藤進一『日本の歴史9 南北朝の内乱』中央公論社〈中公文庫〉、一九七四年

複雑な南北朝の内乱を詳しく叙述した南北朝時代史の古典的名著。後醍醐天皇が一見強気そうで意外に弱気であり、足利尊氏が直義との戦いで情勢がどうあろうと敗軍の将という意識がなかったことなど、それぞれの性格にも及ぶ叙述が魅力的である。

◎今谷明『室町の王権』中央公論社〈中公新書〉、一九九〇年

室町幕府三代将軍足利義満を取り上げ、室町時代の最盛期を描く。明から国王に冊封されたこと、後円融天皇との抗争、息子の義嗣を親王元服に準じて行わせたことなどから、義満に王権簒奪計画があったとする。

◎村井章介『増補 中世日本の内と外』筑摩書房〈ちくま学芸文庫〉、二〇一三年

日本中世の対外関係を、平氏政権から、蒙古襲来、倭寇まで、特に朝鮮との関係を基軸に概観する。中世人の異国意識、国境意識や、日本人の朝鮮への「朝貢」の様相、対馬の宗氏の役割などが、関係史料の博捜によって語られる。

◎山田邦明『戦国のコミュニケーション』吉川弘文館、二〇〇二年

戦国時代、情報は生死を分けるほど重要なものであった。大名や家臣たちはどのようにして自分の意思や情報を伝え合ったのか。彼らが残した多くの書状を分析して戦国時代の意思疎通の在り方を究明する。

◎藤木久志『雑兵たちの戦場』朝日新聞社〈朝日選書〉、二〇〇五年

戦国時代の戦場での略奪・暴行の主体となった雑兵は、どこから来たのか。戦場で生け捕りとなった人々はどこへ行ったのか。戦国時代の合戦の実態を明らかにし、戦場が飢えに苦しむ村人にとっては数少ない稼ぎ場だったという結論を導き出す。

◎松田毅一『南蛮のバテレン(松田毅一著作選集)』朝文社、二〇〇一年

元版はNHKブックスで一九七〇年に刊行。膨大なイエズス会史料を翻訳出版した松田毅一氏がイエズス会宣教師を概説したもの。宣教師の中には、日本人を優れた国民と考える者と傲慢で擬装的な国民と考える者の二つの日本観があったことを明らかにしている。


[近世]

◎高木昭作『江戸幕府の制度と伝達文書』角川書店〈角川叢書〉、一九九九年

江戸幕府将軍の命令を伝達する老中奉書の解読には、その文面に表れることない「裏の人脈」について配慮する必要があることを述べたもの。文書の正確な解読から浮かびあがる将軍への複雑な取次ルートや春日局らに支えられた「裏の人脈」の考察が出色である。

◎熊倉功夫『後水尾天皇』中央公論新社〈中公文庫〉、二〇一〇年

元版は『後水尾院』(朝日新聞社、一九八二年)。徳川家康が擁立し、紫衣事件の主人公となった後水尾天皇の優れた伝記。江戸時代初期の幕府の朝廷への規制や京都における文化的サロンの様子などを描く。

◎山本博文『家光は、なぜ「鎖国」をしたのか』河出書房新社〈河出文庫〉、二〇一七年

元版は『寛永時代』(吉川弘文館、一九八九年)。三代将軍徳川家光による政治体制の確立と対外関係の規制を、熊本藩細川家史料などの大名家史料や『オランダ商館日記』などを読み込んで描いた政治外交史。「鎖国」論の是非にも言及している。

◎山本博文『お殿様たちの出世』新潮社〈新潮選書〉、二〇〇七年

江戸時代政治の中心にあった老中をすべて取り上げ、それぞれの人物像を描く。徳川家の家臣にとって、老中は譜代大名最高の家柄の者が務める役ではなかったが、次第にその地位を望む者が多くなり、悲喜劇も生まれることになる。

◎尾藤正英『日本の歴史19 元禄時代』小学館、一九七五年

江戸時代前期の優れた通史。元禄文化は必ずしも町人文化ではなく、「浮世」という言葉に行動を断念せざるをえない立場の者の消極的な性格を見るなど、斬新な解釈も多い。赤穂事件を主君浅野長矩が始めた私闘の継続という視点も説得的である。

◎尾藤正英『江戸時代とはなにか』岩波書店〈岩波現代文庫〉、二〇〇六年

元版は岩波書店から一九九二年に刊行。日本史は応仁の乱で大きく二分され、中世の「職の体系」という権利の体系から「役の体系」という社会的役割の体系に変化するとする。江戸時代の身分制度が社会的役割の相違にすぎないという斬新な指摘もある。

◎塚本学『生類をめぐる政治』講談社〈講談社学術文庫〉、二〇一六年

元版は平凡社から一九八三年に刊行。五代将軍徳川綱吉の時代に焦点を当て、江戸時代に農村に鉄砲が普及していたこと、悪法とされる生類憐れみの令の中には捨子の保護など後世に受け継がれるものがあったことなどを明らかにしている。

◎吉田伸之『日本の歴史17 成熟する江戸』講談社〈講談社学術文庫〉、二〇〇九年

通史を政治史的通史ではなく、社会の全体史としてとらえることを意図した著作。政治過程は最小限の記述とし、社会的権力としての三井越後屋などの大店、魚市場や青物市場、周縁的身分にある人々を中心に、十八世紀の日本を描いていく。

◎大口勇次郎『女性のいる近世』勁草書房、一九九五年

高校の日本史教科書にはほとんど女性が出てこない。こうした問題意識から、農村女性の相続や労働、庶民女性の財産、江戸近郊農村女性の江戸城大奥奉公などを史料に基づいて示し、江戸時代の女性の実像を明らかにする。

◎渡辺京二『黒船前夜』洋泉社、二〇一〇年

開国前夜の日本とロシアとの関係を中心に描く。ラクスマンの来航からレザノフの来航までに時日を浪費したロシアの内部事情、徳川役人の懐の深さや小吏の詐術、知識人特有のナショナリズムなど、たいへん興味深く、読んでいて飽きない。

◎宮地正人『幕末維新変革史』上・下、岩波書店、二〇一二年

欧米列強の東アジア進出から西南戦争までの幕末維新史を、シャープな切り口で論じたもの。著者は、非合理主義的・排外主義的攘夷主義から開明的開国主義への転向過程とする多くの幕末維新通史への正面からの批判を意図している。


[近代]

◎坂野潤治『日本近代史』筑摩書房〈ちくま新書〉、二〇一二年

幕末政治史から明治国家の建設、民本主義の時代、太平洋戦争と、日本の近代史を叙述する。政党の動向を中心にした優れた政治史。第一次近衛内閣を、国内の指導勢力が四分五裂し、対外関係を制御できなくなった崩壊の時代ととらえる。

◎清水唯一朗『近代日本の官僚』中央公論新社〈中公新書〉、二〇一三年

日本近代の官僚がどこから来て、どのように成長していくのかを描いた近代史。明治政府が活用した徴士と貢士、帝国大学による人材育成、内閣制度と官僚機構の整備、高等文官試験などを分析し、学歴エリート創出の道筋を明らかにしている。

◎原武史『大正天皇』朝日新聞社〈朝日選書〉、二〇〇〇年

大正天皇の伝記。いわゆる「遠眼鏡」事件の真相、大正時代の政府が天皇機関説を必要とした事情などが語られる。裕仁皇太子が摂政に就任し、正親町実正が御用の印籠のお下げを願った時、天皇がそれを拒もうとしたことは興味深い。

◎古川隆久『昭和天皇』中央公論新社〈中公新書〉、二〇一一年

昭和天皇の伝記。天皇の思想形成、田中義一首相叱責の影響、天皇機関説に対する考え、終戦をもたらした「聖断」などが、史料に基づいて実証的に叙述される。昭和天皇が戦争を避けたいと思いながら、開戦しかないと判断した状況も説得的に語られている。

◎加藤陽子『それでも日本人は「戦争」を選んだ』新潮社〈新潮文庫〉、二〇一六年

元版は朝日出版社から二〇〇九年に刊行。日本近現代史を日清戦争から太平洋戦争まで、国際関係や戦争を通して考えていく。普通の日本人や、当時最高の頭脳だったはずの参謀たちが、なぜ無謀な戦争に突入していったのかを読み説いている。

◎野口悠紀雄『戦後日本経済史』新潮社〈新潮選書〉、二〇〇八年

終戦から日本長期信用銀行の破綻までの日本の経済史の概説。戦後の日本が、資産家からの搾取によって国家を立て直した、官僚組織の人的資源の無駄遣い、など鋭い指摘が随所に見られる。「バブル経済」の命名者である著者によるだけに、経済分析は説得的である。

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