『教科書には載せられない 日本軍の秘密組織』
[著]日本軍の謎検証委員会
[発行]彩図社
日本軍の秘密組織㉔
日本とソ連の武力衝突
1939年、日本陸軍とソ連軍が全面衝突した「ノモンハン事件」が起きた。
日ソ戦争の危機に陥ったこの事件は、本当であれば避けられたはずの戦いだったといわれている。それを回避不能としたのが、関東軍参謀の辻政信大佐と服部卓四郎中佐、2人の参謀による独断だった。
辻と服部は、共に陸軍大学校を優秀な成績で卒業したエリートだった。中でも辻は人情味のある模範的な士官ではあったが、その一方では血気盛んで横暴な面もあり、過激派で知られる桜会にも参加していたほどだった。そうした負の側面が、対ソ対策で噴出したのかもしれない。