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がんばることに疲れてしまったとき読む本
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生き方・教養
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第2章 「休めない」のスイッチを切ってみる

『がんばることに疲れてしまったとき読む本』
[著]下園壮太 [発行]PHP研究所


読了目安時間:21分
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仕事にしがみついてしまうBさんのケース


 Bさんはがんばり屋さんです。法律事務所で働く四十歳の女性で、結婚しており、小学二年生の元気な男の子がいます。

 仕事は細かいところまで気配りできますし、スケジュールが少しでも空くと、講演会や研修会に参加し、熱心に勉強しています。どんなに遅くなっても、手料理で家族の食事を準備します。Bさんは、仕事も家事も完璧に両立したいタイプなのです。

 いつも忙しそうに飛び回っている印象のある彼女ですが、しかし同僚の評判は思ったほどよくないのです。

 例えば、周囲から見たら些細なことを大変気にするのに、重要な要素には注意が向かず、大きな失敗をしてしまいます。それを周囲から指摘されると、非常に強く反応してしまいます。不安とイライラをコントロールできないのです。

 スケジュールを入れすぎなのは、Bさんもよくわかっています。でも、もしがんばることをやめたら、こんなに必死にがんばってようやくキープしている自分の評判を落とすことになりはしないか、と恐れているのです。


 ただ最近はミスが続き、体調を崩し、不眠がちになっています。

 そんなBさんを見て、上司が「数日でも休んでみたら」と何度かアドバイスしました。実際、Bさんが休んでも業務はなんとかなります。

 それなのにBさんは、そのたびに(かたく)なに断りました。むしろ逆切れされるので、上司もそれ以上、サポートしなくなりました。

 今日も、寝不足でお化粧もせずに出勤し、顧客や周囲と些細なことで言い争いになっています。

 周囲も困っていますが、何より完璧主義者のBさん自身が、自分に自信を失っているのです。それでも会社を休めず、出勤を続ける毎日です。


過労に気がつかないメカニズム


 第1章で、がんばり癖の本質は理解しました。これを一〇〇パーセントなくすことは、できませんし、そんな必要はありません。

 そもそも、これまであなたをしっかり支えてきてくれた大切な生き方なのです。がんばり癖を捨てたら、あなたではなくなります。さまざまな自分の気持ちを認めることが、大人の心の強さを身につけるための第一歩でした。


 では、大人への成長の二歩目は、何なのでしょう。

 それは、がんばることとがんばらないことの上手な使い分けができることです。がんばる時期とそうでない時期を見極める、と言い換えてもよいでしょう。本当に努力が足りないときは、努力すればいい。疲れて能力低下しているのなら、休めばいい。


 がんばることの一番の問題は、端的に言うと、がんばりすぎてエネルギーを過度に消耗しがちになるということです。

 がんばるのは、生きるうえで必要。しかしがんばれば、エネルギーを消耗しすぎて、原始人的にも生命の維持が難しくなる。

 実際に、がんばりすぎてエネルギーが低下すると、さまざまな身体疾患になるだけでなく、過労そのもので死んでしまったり(過労死)、過労からうつ状態になり、自殺に至ることもあるのです。


 つまり、がんばることがいけないのではなく、がんばり「すぎ」がいけないのです。

 だったらがんばりすぎなければいい。そうです、それだけです。しかし、実はそれが難しいから、あなたも困っている。

 例えば、がんばりすぎて、疲労困憊(こんぱい)して、すべてがうまくいかなくなってしまった人がいたとします。疲れているのだから、休めばいいのです。単純な理屈です。

 ところが、子供の心の癖が強いと、「うまくいかないのは、自分の努力が足りないせいだ。自分が怠けているからだ。工夫が足りないからだ」などと考え、休日を返上して、仕事を続けたり、セミナーに行ったりしてしまうのです。

 疲労していることに自分でも気がつかないし、うまくいかないときに、休むとか、他人を頼るとか、ゆっくりやってみるなどという価値観(発想)がなく、実際に「どうすれば休めるのか」「どうすれば人にものを頼めるのか」という方法論(技術)もないからです。
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