「好き嫌いでものごとを判断するな!」。誰しも親や教師からそんなことをいわれた経験があると思う。
好き嫌いでものをいうな、という人は、考える頭があるなら、きちんと理性的に考えて結論を出せといいたいのだろう。つまり、ものごとを選んだり、決めたりするときに、好きだの嫌いだのというのは、根拠のない、いい加減な判断になるからダメというわけだ。また、嫌いというだけの理由で避けたり、否定してしまうのは大事なことに気付けなかったり、せっかくのチャンスを失うことになりかねない、ということでもあるのだろう。
たしかに嫌いという感情は、固定されてしまうと、対象がもっている可能性に気付けなくなる危険がある。