昔、ある人から、
「雀鬼といわれるくらいだから、麻雀にかんしては絶対的な自信があるんでしょう?」
といわれたことがあった。
その人に限らず、私を知る多くの人は、私のことを麻雀にかんしては誰よりも自信をもっている人間と思っているだろう。
ところが、私は麻雀に対する格別な自信などないのである。人よりちょっとうまく打てるかなという程度の自信はそれこそあるが、「究極の場所まで行って、麻雀の可能性を極めた」などという自信は、到底もちえないのである。
その境地に達するまで、ふつうの人が一〇〇歩歩かないといけないとすれば、私の場合まだ九九歩くらいは歩かないといけないと思っている。