完全主義は非能率におちいる
前項で,勉強をやめて遊びだせば,もうrefreshされたか,まだか,などといつも自分が自分の体にきいていたりする,そしてそれゆえにrelaxしよう,relaxしようとしてかえって緊張したりさえするということを書いた。
ではなぜこうなるのか。前に言った思いきりのわるい性格,自分への過度の注意集中であるが,もっとハッキリとしたことばを使えば完全主義なのであろう。
自分のあらゆる時間を完全に使おうとしているのである。常にもっとも能率のよい方法を考えている。
青年期は心理的に不安定なので,どうも完全主義におちいりやすい。
前日覚えた英単語帳を見なおしていて,二つや三つ忘れていると,もう“あー俺は記憶力が悪い,もうダメだ”ということになる。
だいたい10の単語を覚えてそれをひとつも忘れないなどということのほうがおかしいのだが,それをどうしても納得できない。
全部記憶していないと気がすまない人がよくいる。
They want everything to be done perfectly.
何事も完全になされないと気がすまないから,何かちょっとでも欠けるとすぐにガッカリくる。もっともその正反対に自分の思う通りにいくと*有頂点になってしまう。とにかく正のほうにも,負のほうにも誇張してものごとを考える。