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(2021/11/26 追記)

犬耳書店の作品をRenta!に順次移行します。
詳しくはこちらでご確認いただきますよう、よろしくお願い申し上げます。

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狐狸庵閑談
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ルポ・エッセイ
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ヘンなおジイさん

『狐狸庵閑談』
[著]遠藤周作 [発行]PHP研究所


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  寝正月のテレビ


 九三年の正月三ケ日、久しぶりで寝正月ときめこんだ。

 暇つぶしにテレビを映しっぱなしにしていると、絶えず同じタレントが出演する。A局にもB局にもC局にも売れっ子のコメディアンが顔をみせてクイズをやったり、演技したりする。

 大変な労働だったろうと、録画どりのこの人たちの年末の多忙さを想像した。そして御当人たちは兎も角、それを制作するスタッフが(いくら仕事とはいえ)空虚感を感じないかと余計な心配をした。

 テレビ局の友人に電話をして
「毎日、同じようなお笑いやクイズを見て、飽きてしまったよ。正月こそもう少し芯のあるものができないのか」

 とたずねると
「視聴率が悪くなるんだ」

 という返事である。

 視聴者の重点は若い世代だそうである。若い視聴者は少しでもマジメなもの、重いものは絶対に嫌がるという。それはこの、二、三年、ますます強くなった傾向で、制作者側もやむをえず、それに添ったプランを立てるという。

 私はその視聴者とはどんな連中か、と想像をした。

 いつだったか、六本木街頭で若い女性のグループをつかまえて
「次の国の首都を言ってください」

 と問いかける意地悪な番組があった。

 ペルーやサウジアラビヤの首都ならば兎も角、イギリスやフランスやイタリーのそれにも困った顔をして目茶苦茶な答えをする彼女たちを見て大笑いをしたが、視聴者とはそういう女性たちのことだろうか。
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