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偽りの愛・真実の愛
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生き方・教養
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自分を支えられて初めて人を愛せる

『偽りの愛・真実の愛』
[著]加藤諦三 [発行]PHP研究所


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他人を称賛者としてしか見ないうぬぼれ


 よく人の評価がくるっくるっと変わる人がいる。昨日までベタ()めに誉めていた人を翌日になって「あいつはダメだ」という具合に言い出すのである。絶えず他人の評価が変わっている。
「あんなものどうしようもない」と言っていた人が「なかなか見どころがある」という具合に変わったりする。

 そういうのをよく“熱しやすくて冷めやすい”と単純に片づけているが、こういう他人の評価があまりにも極端に変わるのは、かなり人格の内部に問題をかかえている人である。

 一言でいえば、過度に自己中心的な人間であろう。他人というものを単純に、自分を賛美するためにのみ必要としている人なのである。自分を誉めてくれるものとしてのみ他人をながめているのである。賛美という贈り物の提供者としてのみ他人を見ているのである。そのような人は他人から称賛を得るまで決して満足しない。

 つまり“熱しやすくて冷めやすい”というが、ことは単純で、自分のことを誉めてチヤホヤしてくれる限り、その人にほれこむのである。そして自分の気にいらないことをちょっとでも言えば、それはたちまち冷めてしまうし、憎しみの対象にしかならない。
“彼女はできている”とか“彼女は才媛(さいえん)だ”とか言っても、それは単純に彼女が自分を誉めてくれるか誉めてくれないかというだけのことである場合がおおい。自分をチヤホヤしてくれるものとしてのみしか他人を見ていないのである。自分を受け入れることはいいが、自分に(おぼ)れてはいけないというのはそういう意味である。自分を尊敬しても自分に溺れてはいけないというのは、単純にいえばナルシストであってはいけないし、自己中心的であってはいけないということである。

 日本の文化の中では時々、“熱しやすくて冷めやすい”人を“情熱的”というような言葉で置き換えられている場合がある。つまりは単純に情緒的未熟というだけのことにすぎないが、それを“情熱的な人”などと言っているのである。情熱的な人どころか情緒的な未成熟者である。そしてこの自己中心的な人間は、次第に他人との付きあいができなくなり、白昼夢などにふけるようになる。自分が現実に愛する対象を求めるのではない。そういったことから退却し、ただ想像の世界で自分の中に引きこもるのである。

恋多き人はどこかに欠陥がある


 青春において四人や五人の人を好きになるのなら当りまえであろうが、なかには賛美する女性が一カ月ごとぐらいにかわっている男性がいる。

 これらの男性は何らかの精神的欠陥をもっていると思っていいだろう。

 彼は女性そのものよりも自分の精神的不安定さをどう回復するかということが大切で、それに役立つ女性を誉めたたえているにすぎない。

 女性そのものがすぐれているかどうかということは問題外なのである。
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