『天に守護され、運命が好転するスピリチュアル』
[著]洪正幸
[発行]PHP研究所
私たちは、悩みや苦しみの中にある時に、その苦しみを生み出しているものの正体を見失うことがあります。
私たちを苦しめているものの正体とは何でしょうか?
それは“自我”です。
自我は、私たちが地上に降り、肉体に宿って、この世に生まれるにあたり、鎧のようにまとってきたものです。
自我は、自分と他人を分かち、分離を生じさせ、魂を孤独の牢獄に入れるものです。
しかし、その自我があるために、私たちは肉体生存ができ、人間としてこの世で生きることができます。
この世では、肉体を守るために、自己防衛の働きがないと生きていけません。
そのため自我は、防御の働きを生み出しているのです。
動物は、肉体の生存を維持するため、たえず周りを警戒し、不審な物影が動いただけで姿を隠します。
そして危険を察知すると、威嚇するために唸り声を上げ、牙をむき出して攻撃の姿勢を見せます。
人間も、地上での生存を続けるために、自我の働きによって、身の危険を察知し、自分を守ろうと動きます。