『プロ野球「悪党」読本 「組織の論理」に翻弄された男たちの物語』
[著]手束仁
[発行]イースト・プレス
ジョン・シピン──大洋→巨人。パドレスでメジャーデビューするも、その後はマイナー暮らし。1972年(昭和47年)に大洋に入団。長髪とヒゲから「ライオン丸」と呼ばれ、主力選手として活躍したあと、78年に移籍した巨人でもレギュラーポジションを獲得。
メジャーで1シーズンだけプレーした実績を持つジョン・シピンが日本にやってきたのは1972年(昭和47年)のことだった。
180センチそこそこで73キロと、当時来日していた外国人選手のなかでは身長も体重もあまり大きくなかった。その時代に外国人野手に求められていたのは、並はずれたサイズからパワーで運んでいく豪快な本塁打だった。