『プロ野球「悪党」読本 「組織の論理」に翻弄された男たちの物語』
[著]手束仁
[発行]イースト・プレス
ひろおか・たつろう──ヤクルト監督→西武監督。呉三津田、早稲田大を経て、1954年(昭和29年)に巨人に入団。引退後は広島コーチを経て74年にヤクルトコーチ、さらに76年途中から監督に就任し、78年に優勝。82年には西武の監督に就任して管理野球を徹底させ、4年間で3度優勝するも不人気だった。
プロ野球が最も隆盛をきわめていた昭和30〜40年代。その時代に球界をリードしていたのが巨人であることは万人が認めるところである。その看板選手としてONこと王貞治と長嶋茂雄がいたのだ。この二人が輝いているかぎり、ほかの選手はどんなに輝こうとしても脇役でしかなかった。