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妻に“今すぐ出て行って!”と言われたら
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生き方・教養
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はじめに

『妻に“今すぐ出て行って!”と言われたら』
[著]吉池安恵 [発行]PHP研究所


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 結婚は、男にとっても女にとっても、人生の大事業の一つです。ところが、残念なことに離婚は増えつづけています。

 厚生労働省の調査によると、日本ではいまや2分に1組の割合で結婚が離婚に終ります。アメリカでは、離婚の割合が日本のほぼ倍と言われています。

 ただ、アメリカで離婚が多いといっても、彼らがいとも簡単に離婚するわけではありません。

 アメリカは夫婦単位の社会です。それだけに夫婦の関係を大切なものと考え、心ゆく結婚生活を送りたいと願っています。離婚を考える前に、まずカウンセラーの助けを受けて、もう一度やり直せないか真剣に検討します。結婚が二人の人生にプラスにならない、むしろマイナスになっていると考えたときに、納得し合って離婚をします。

 結婚生活をつづけることが、自分たちにとってマイナスであることをよく知っていますから、どちらにとっても離婚は比較的受け入れ易いものになります。

 そのうえで、両親の離婚のとばっちりを受けた子どもたちが苦しまないように、助け合ってできるだけのことをしようと考えます。ですから、離婚した元夫婦が、子どもを交えて仲よく行き来するのも珍しいことではありません。

 ところが、日本の離婚は、少し事情が違います。

 いがみ合って、顔も見たくない状態になってはじめて離婚に至る場合が多く、子どもは妻が引き取ります。そして、夫は、子どもの顔さえ見せてもらえないのが一般のようです。

 親が離婚をしても、親子の関係が切れるわけではないのですが、子どものためとはいえ、憎み合った夫婦が協力し合うことは難しいようです。

 私は、アメリカ、ワシントン州シアトル近郊のベルビューでカウンセリング・オフィスを17年間開業していました。今年、日本に帰国し、目下、横浜で開業準備中です。

 アメリカでは、日本人を対象に、うつ病、PTSD、拒食症など、いろいろな相談や治療を行っていました。なかでも力を入れていたのは、アメリカ在住の日本人夫婦、日本人とアメリカ人の国際結婚夫婦のマリッジ・カウンセリングです。

 夫婦関係の問題は、単に夫婦だけの問題ではありません。両親の関係、家庭の雰囲気はそこで育つ子どもの一生を決めるほど大きな影響力をもっています。うつ病や、拒食症など、クライアントの過去をたどると、その人自身ではなく、親との関係や両親の不和にいきつくことがよくあります。

 そのことに気づいてから、私は、夫婦関係をよくすることは不幸な子どもたちを少なくし、精神的に健康な人を育てる基本ではないかと考えるようになりました。

 仲のよい夫婦の子どもたちはのびのびとして自由です。自信をもって自分自身の人生を生きています。

 夫婦関係に問題があると、親は過干渉になったり、厳しかったり、甘すぎたり、と一貫性がありません。

 夫婦間で処理すべき感情を子どもにぶつけるので、子どもは戸惑い、親の顔色をうかがうようになります。

 あるうつ病のクライアントの治療をしているとき、その女性が、
「お母さんに折檻(せつかん)されるのは私が悪いからだとずっと思っていました。いつもお母さんに叱られないかと(おび)えていました。でも、何がいけないのかよくわからなかったのです。だから、自分の存在そのものがいけないのだと思ってきました」

 と言って、泣き出したことがあります。

 うつの原因が自分にあるのではなく、両親の不和にあったことを知ったとき、その人は解放され、自分を立て直すことができました。

 親は、思っている以上に子どもの人生を支配しています。子どもを幸せにしたいと本気で願うなら「夫婦仲よく」が一番です。

 この本を読まれた男性が、少し見方を変えられ、奥さんへの理解が深まれば、夫婦だけでなく家族が幸せになります。そして、それが子どもたちの健やかな育ちにつながります。

 本書がそうしたヒントになれば、との願いを込めてまとめました。

 もちろん、結婚は夫婦双方の問題です。男性だけに非があるわけではありません。女性にも応分の責任があります。

 ただ、今回はあえて男性に厳しくしました。

 どちらかといえば、男性のほうに妻への理解が足りないケースが多いと実感しているからです。

 不公平に感じられるかもしれませんが、お許し願いたいと思います。

 最後に、44年の長きにわたって幸せな結婚生活を送ることができたのは、ありのままの私を受け入れてくれた夫直史のお陰です。心からの感謝を捧げます。

 なお、プライバシーを考え、本書に取り上げた事例はすべて仮名であり、内容も本質を損ねない程度に変えてあることを申し添えます。クライアントの方々の幸せを心から願っています。



 平成21年3月


吉池 安恵 
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