新釈 老子

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新釈老子

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八一人の道は為して争わず

『新釈老子』
[著]守屋洋 [発行]PHP研究所

読了目安時間：3分

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　真実味のあることばは飾りけがない。飾りけのあることばは真実味がない。明知の人はもの知りではない。もの知りは明知に欠けている。立派な人物は多弁ではない。多弁な人間はほんものでない。

　聖人は貯(た)めこまない。人に分け与えることによって、いよいよ豊かになる。

　天は、万物をそこなわず、ひたすら恵みを与える。聖人は、人と争わず、ひたすら人のためにつくす。

　　　　　信言ハ美ナラズ、美言ハ信ナラズ。知ル者ハ博カラズ、博キ者ハ知ラズ。

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[著]守屋洋

[発行]PHP研究所

読了目安時間：2時間23分

無為自然の哲学に基き、しぶとく生きる道を説き明かした『老子』本書はその思想と処世法を現代を生きる人々に贈る待望の1冊である

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- 文庫版への序文
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- まえがき（旧版）
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- 『老子』について
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- 一道の道とすべきは恒(つね)の道にあらず
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- 二聖人は無為の事に居る
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- 三民をして無知無欲ならしむ
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- 四和光同塵
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- 五天地は不仁なり
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- 六浴神は死せず
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- 七その身を退けて身先んず
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- 八上善は水の如し
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- 九功遂げ身退くは天の道なり
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- 一〇生じて有せず、長じて宰せず
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- 一一無があるから有がある
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- 一二欲望の充足には限りがない
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- 一三こんな人物なら天下を託せる
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- 一四無状の状、無物の象
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- 一五道を体得した人物
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- 一六身を没するまで殆(あやう)からず
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- 一七太上は下これあるを知る
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- 一八大道廃(すた)れて仁義あり
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- 一九学を絶てば憂いなし
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- 二〇我は愚人の心なり
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- 二一徳は「道」から生まれる
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- 二二曲なれば則ち全し
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- 二三希言は自然なり
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- 二四自ら衿(ほこ)る者は長からず
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- 二五道は大なるもの
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- 二六重は軽の根たり
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- 二七善く行く者は轍迹(てつせき)なし
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- 二八大制は割くことなし
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- 二九為す者はこれを敗る
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- 三〇善くする者は果たして已(や)む
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- 三一兵は不祥の器なり
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- 三二指導者は原木のごとく
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- 三三自ら勝つ者は強し
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- 三四仕事をしても功績を誇らない
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- 三五用うれども既(つく)すべからず
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- 三六奪わんと欲すれば与えよ
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- 三七作為を捨てれば治まる
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- 三八上徳は徳とせず
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- 三九貴きは賤しきを以って本となす
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- 四〇反は道の動なり
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- 四一大器は晩成す
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- 四二強梁なる者はその死を得ず
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- 四三不言の教、無為の益
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- 四四足るを知れば辱(はずかし)められず
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- 四五大弁は訥(とつ)なるが如し
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- 四六禍は足るを知らざるよりも大なるはなし
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- 四七行かずして知る
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- 四八無為なれば為さざるなし
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- 四九聖人は恒(つね)に無心
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- 五〇生きんとして死地に之(ゆ)く
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- 五一生じて有せず
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- 五二明知にして柔を守る
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- 五三食に厭(あ)きて資材余りあり
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- 五四道をもって治める
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- 五五含徳の厚きは赤子に比す
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- 五六知る者は言わず
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- 五七忌諱(きい)多くして民貧し
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- 五八無為の政治と苛酷な政治
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- 五九嗇(しよく)に若(し)くはなし
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- 六〇小鮮を烹(に)るが若(ごと)し
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- 六一大なる者は下となるべし
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- 六二善も悪も受けいれる
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- 六三怨みに報いるに徳を以ってす
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- 六四いまだ兆さざるは謀り易し
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- 六五治め難さはその知を以ってなり
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- 六六推すことを楽しみて厭わず
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- 六七敢えて天下の先たらず
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- 六八善く敵に勝つ者は与(あらそ)わず
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- 六九敢えて寸を進まずして尺を退く
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- 七〇聖人は褐を被(き)て玉を懐く
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- 七一知りて知らずとする
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- 七二自ら愛して自ら貴しとせず
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- 七三敢えてせざるに勇なれば活く
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- 七四刑罰は無用である
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- 七五治まらざるは為すあるを以ってなり
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- 七六柔弱は生の徒なり
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- 七七天の道は足らざるを益す
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- 七八柔よく剛を制す
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- 七九天道は恒に善人に与(くみ)す
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- 八〇鶏犬の声相聞こゆ
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