『あの偉人たちを育てた子供時代の習慣』
[著]木原武一
[発行]PHP研究所
「雀百まで踊り忘れず」という諺には、もうひとつの意味もある。子供のころの踊り=遊びがその人のライフワークになるという例である。たとえば、鉄道少年が鉄道会社に入社して、運転手や車掌などになったという話はよく聞く。幼いころの興味や関心も、その人の人生を左右する大きな要因である。
誰でも自分がいちばん熱中できること、時のたつのも忘れて没頭できることをしたいと思っている。その気持は子供のときも、大人になっても変わらない。そういうことを生涯の仕事にすることができれば、それに越したことはない。誰もがいちばん熱中できること、それは、遊びである。遊びのなかで私たちは、集中力という大切な能力を知らず知らずのうちに体得する。遊びでいちばんの禁物は遊び半分の態度である。