『あの偉人たちを育てた子供時代の習慣』
[著]木原武一
[発行]PHP研究所
子供の習慣をつくるものに、昔は、稽古事があった。女の子なら琴や生け花、茶道、男の子なら柔道や剣道、そろばん、男女に共通したものとしては書道などがあった。もちろんこれはだいぶ前、いまから半世紀ぐらい前の話で、いまどき、生け花や茶道はいいとしても、琴を習う女の子も、琴を教える師匠もほとんど見かけなくなった。それに代わって登場してきたのが、ピアノやヴァイオリンである。そのお稽古ブームを反映してか、世界各地で行われるピアノやヴァイオリンの国際コンクールで日本人が優勝あるいは入賞する例が増えている。もちろん、国際コンクールに出場できる人はほんの一握りで、嗜みとして、教養として、稽古する人が大部分を占める。