『あの偉人たちを育てた子供時代の習慣』
[著]木原武一
[発行]PHP研究所
誰でも、人に認められ、褒められたいと思っている。そのために自分の良いところ、プラスの面を見せたがる。なるべくマイナス面、欠点や短所は人に知られまいとする。しかし、欠点や短所のない人間はいない。過ちを犯したことのない人間はいない。これに関連して、聖書にこんな話が記されている(ヨハネ伝第八章)
姦通の現場で捕らえられた女を石で打ち殺そうとする人びとにたいして、イエスは言った。「あなたたちの中で罪を犯したことのない者が、まず、この女に石を投げなさい」と。これを聞いた者は、年長者からはじまって、ひとりまたひとりと、みんな立ち去った。
イエスの言葉は、人びとにみずからの真の姿を思い起こさせたのである。