世の中には、運がいい人と悪い人がいます。
運がいい人は、まるで奇跡が起きているかのように、仕事も恋愛もうまくいき、健康でお金の心配もなく、幸せな日々を送っています。あなたも、そんな人になりたいと思いませんか。
毎日の小さな思いと、小さな習慣は、積み重なっていきます。それらは確実に、人の運命をつくっていきます。ですから、どんな宿命(生まれつきの傾向)があったとしても、生活のちょっとした習慣を変えることで、劇的に運命が変わり、幸せな人生をつくりあげていくことができるのです。
そして、そんな魔法のような習慣が、ほんとうにあるのです。
幸せになること、運をよくすることは、とても簡単なことなのに、多くの人が途中で道に迷ってしまいます。いちばんの理由は、幸せになるため、運をよくするための大切なポイントがわからないからなのです。
答えはシンプルです。
──ものごとをありのままにみる。
──嘘をつかない。
──ものごとをすり替えない。
「正直、勤勉、謙虚」であれば、たいていのものごとはよい方向に向かいます。なぜなら、自分自身をごまかさないので、問題点や足りない点がすぐにわかり、現状を訂正・補足していくことが可能となるからです。
世の中、じつは、誠実で愚直な人間のほうが大成することになっています。多くの人は、このことがわからなくて、小手先の猿知恵で世渡りをしようとして、信用と人望を失っています。自分より弱い人たちを利用して得た小さな富と虚名で終わるのです。
それは一見、成功にみえるかもしれません。しかし、自我(エゴ)が増大した人は、勤勉な努力を嫌い、人の弱みにつけこんで信用を失い、最終的には心が満たされず、誤った精神世界や宗教、ファンタジーに逃げ込みます。
増大した自我が原因で、等身大の自分をみつめることができないのです。しかし内心では、正直でないことから罪悪感が生じ、勤勉でないことから不足が生じ、謙虚でないことから劣等感が生じて、しだいに現実生活を蝕んでいきます。
自我の増大を律して、家族のために、恋人のために、仲間のために、いちばん清らかで澄んだおいしい水を飲ませてあげられる人こそ、より幸福な人生を送ることができるのです。
このシンプルな法則を、住まいの風水や生活のちょっとした習慣から一緒にみてみることにしましょう。それを実践すれば、あなたのまわりにも、きっとたくさんの奇跡が起きるようになるはずです。
二〇〇八年五月
林 秀靜