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若者の「心の病」がわかる本
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くらし
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第4章 社会恐怖症と回避性人格障害

『若者の「心の病」がわかる本』
[著]町沢静夫 [発行]PHP研究所


読了目安時間:16分
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社会恐怖症(対人恐怖症)とは


 ここで、日本に最近とみに多くなっている症例を分析してみる。

 社会恐怖症とは、全米精神医学会の診断基準では、見知らぬ人、ないし自分が批判されそうな人の前に出ることを極端に恐れることである。通常そこから避けようとするが、どうしても人と接しなければいけない時、極めて恐怖心が強いので苦しむのである。

 例えば人前で話せなかったり、食事ができなかったりする。自分では人前に出ることの恐怖が不合理であることをわかっているのだが、この不安感に抑制がきかないのである。このような社会恐怖症は、従来、日本で対人恐怖症といわれているものと共通するところが多い。

 近年、アメリカでもこの社会恐怖症が極めて注目されている。その意味では、日本人だけに対人恐怖症が多いということは、必ずしもいえないかもしれない。

 他方、この社会恐怖症というものは、ただ人前に出たり、話したり、食事をしたりするのがこわいという単純なものではない。もっと広範囲に、人の中に入っていくのがこわい、外で人に会うのもこわいといって、家に閉じこもってしまうレベルの人もいる。こうなってくると、この社会恐怖症の奥には、回避性人格障害が加わっているとみなさなければならない。実際、私たちの臨床現場に来るのは、このような回避性人格障害と、社会恐怖症が同時にみられる人が多い。

回避性人格障害とは


 回避性人格障害とは、全米精神医学会の診断基準では、対人関係に極めて敏感で、自分がどう評価されるかということをいつも心配し、そのために人を避けがちな人格障害のことを指す。

 次の七つの診断基準が挙げられている。
批判や是認されないこと、さらに拒否されることによって傷つきやすく、重要な対人関係が関与する仕事や活動の障害となる
好かれているという確信がないと、人と接しようとしない
恥ずかしがったり、笑われるのを恐れるため、親しい人以外には萎縮する
社会場面で批判されたり、拒絶されたりするのではないかと過度に心配する
自己不全感があるため、新しい対人関係に加わろうとしない
自分は社会的にだめな人間とみたり、人を魅きつけることができず、他人よりも劣っているとみている
危険なことや、新しいことをやろうとしても、それをすることで困惑するだろうと考え、これらをいつも避けようとする

 このような七つの項目が、回避性人格障害の特徴とされており、このうち四つ、ないしそれ以上の項目が該当すれば、この回避性人格障害の診断が可能となっている。

 実際、日本では登校拒否や出社拒否、または閉じこもりの大半は、このような回避性人格障害である。また神経性食欲不振症(拒食症)に併発してみられる人格障害で多いのは、強迫性人格障害と回避性人格障害であり、ともにおよそ一〇%という報告がある。

治療法の現状


 また私の臨床経験では、回避性人格障害とうつ病との関係も深い。
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