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これが仏教
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生き方・教養
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人情を越えたところに、ほとけの教えがある

『これが仏教』
[著]ひろさちや [発行]PHP研究所


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儒教では「孝」が第一原理


 ここに大きな川がある。いや、川ではなしに池にしておこう。

 その池で、あなたの母と妻が溺れている。妻も母も、泳ぎを知らない。しかし、あなたは泳げる。あなたはわりと泳ぎがうまくて、溺れている女性を救助できる。

 では、あなたは、母と妻と、どちらを先に助けるか……?

 これが問題である。

 しかし、これはクイズではない。禅の話である。あなたが禅の師家から出題された問題として、ひとつ、しっかりと答えていただきたい。

 まず、母を助ける──といった答えがある。当然に出てくる答えである。

 それは儒教の考え方だ。

 儒教では、なによりもまず「孝」を重んじる。

 儒教は、物事にレッテルを貼る宗教である。その点では仏教とまるで違う。仏教は、事物にレッテルを貼るな と、教えている。これは益虫、これは害虫と差別してはいけないと教えるのが仏教である。そのことはすでに論じておいた。

 儒教は逆に、差別する宗教である。親に対する孝と、君主に対する忠を明確に差別する。別した上で、忠よりも孝を重んじるのが儒教の考え方である。

 といえば、読者は「おやっ?」と思われるかもしれない。たとえば、日本では、
「忠ならんと欲すれば孝ならず、孝ならんと欲すれば忠ならず」

 といったことばがある。このことばは、江戸時代の頼山陽の『日本外史』に出てくるものだ。「忠」と「孝」の板ばさみになった平重盛(たいらのしげもり)のことばとされている。
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