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これが仏教
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生き方・教養
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真実を語る勇気は、嘘をつく必要がないから生まれる

『これが仏教』
[著]ひろさちや [発行]PHP研究所


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鼻のない男の話

『ジャータカ』という経典は、前生におけるお釈迦さまの修行物語である。その『ジャータカ』に、こんな話がある。「鼻のない男」と題されているが、あまり後味のよくない話である。

 昔むかし、インドはカーシー国に三人の長者がいた。この三人の長者が連れ立って、お祭り見物に行く。
「せっかく行くのだから、あの町外れの池に寄って、蓮の花をもらって、それで髪を飾って行こうじゃないか……」と、一人が提案し、あとの二人も賛成した。そこで三人は、町の外れの池に来た。

 蓮池には、鼻のない男が番をしている。「鼻のない男」とは、非常に鼻の低い男である。まさか本当に鼻がないわけではあるまい。

 その鼻の低い男に向かって、長者の一人が声をかけた。
「髪の毛だって、ひげだって、

 切っても、切っても、のびてくる。

 だとすりゃ、おまえのその鼻も、

 きっとのびるにちがいない。

 番人さん、どうか蓮の花をくださいな」

 もちろん、これを聞いて番人は怒った。あたりまえだ。誰だって、こんなふうにからかわれると腹を立てる。

 そこで、もう一人の男が番人に言う。
「春に播かれた草の種、

 秋には立派に実をつける。

 だとすりゃ、おまえのその鼻も、

 まさしくのびるにちがいない。

 番人さん、どうかその蓮の花をくださいな」

 第二の長者は、第一の長者の失敗を見て、ことばを替えた。しかし、表現は違っていても、これだってからかいのことばである。同じ内容である。番人はますます腹を立てた。
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