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これが仏教
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生き方・教養
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“あれも、これも”とみなにいい顔をすると布施にならない

『これが仏教』
[著]ひろさちや [発行]PHP研究所


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モンゴル人のヒッチハイク


 ついこのあいだ、モンゴルを旅してきた。

 わたしが団長で、総員十二名という小グループの旅であった。だから楽しい旅であった。旅は人数が多くなると、ときに分裂、反目が生じたりして、不快になることがある。小グループのほうが楽しい。

 そのモンゴルの旅で、いまだにわたしの記憶に残っている、ちょっとした出来事があった。

 わたしたちを乗せたマイクロバスがモンゴルの草原を走っていたときである。バスはカラコルムの遺蹟に向かって走っていた。

 道端に立っていた一人のモンゴル人が、われわれのバスを停めた。そして、運転手のところに行って、窓から運転手と話している。
(ああ、ヒッチハイクをしたいんだな……)

 と、わたしはすぐに想像がついた。

 案の定、運転手はわれわれのガイドにモンゴル語で伝え、ガイドはわたしに向かって、
「あの人が、わたしたちのバスに乗せてくれと言っています。どうしますか?」

 と尋ねてきた。バスには、二、三人を乗せてあげる余裕は十分にあった。
「いいですよ」

 と、わたしは答えようと思った。本当に心の中ではそう思っていたのだが、わたしの口から出たことばは、わたし自身にも意外なものであった。
「お断わりします」

 わたしはきっぱりとそう言ったのだ。

 団長であるわたしがそう言った以上、運転手もガイドも、そのモンゴル人を乗せてあげることはできない。バスはモンゴル人を置き去りにして走りはじめた。

 その直後、バスの中で一人か二人が、一種溜め息をつくといった調子で、
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