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これが仏教
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生き方・教養
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物質文明に支えられた「機心」を越えた「仏心」を

『これが仏教』
[著]ひろさちや [発行]PHP研究所


読了目安時間:8分
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「目的地主義」になった現代の旅


 わたしはいま、東海道新幹線のひかり号の車内でこの原稿を書いている。

 じつはわたしは、いま、苦笑しているのである。なぜなら、これからわたしが書こうとしていることと、わたしの行動とは矛盾しているからである。新幹線の車内で原稿を書くような、そんな「近代的生活」はよくないよ……と、わたしは書こうと思っている。それを新幹線の車内で書いているのだから呆れ返っている次第である。

 昔はこんなではなかった。昔の旅は、車窓からゆっくり風景を眺めながら旅を楽しんだものである(いま、外を眺めると、ちょうど富士の姿があった。今日の富士は美しい)。隣の人とお(しやべ)りを楽しみ、疲れたら眠り、それが旅であった。

 旅は道中を楽しむものだ。江戸時代の旅は東海道五十三次をはじめ、道中を楽しみながら、ときには苦労を重ねながら旅したものだ。旅とは「道中」そのものであった。

 それが現代は、「目的地主義」になっている。旅は目的地に着いてからはじまるもので、そこに行くまでの「途中」は余計なもの、ないほうがいいもの……といった考え方になっている。小学生の遠足ですら、目的地に着くまでのバスの中では、小学生がカラオケ大会をやっているそうだ。パスの窓から外を見て、風景を楽しんでいる子なんていない。そんなことを言っていた校長先生がいた。その校長は嘆いておられたのだが、若い小学校の先生にこの話をしたら、逆になぜ校長が嘆くのかわからないという顔をしていた。
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