『小さな庭でも幸せガーデニング』
[著]三橋理恵子
[発行]PHP研究所
咲いた花は摘んで、もうひとつの楽しみ方を
花を育てているガーデナーのなかには、切り戻しにしても、摘心にしても、せっかく咲いた花は可哀そうでなかなか摘めないという人が多い。それだけ愛着をもって植物を育てている証なのだろうけど、私は庭で咲いた花は、次から次へと摘んでお部屋に飾るのが大好き。いまはいろいろな花を育てているけれど、二十代の頃、花壇を切り花用の高性種の草花たちでいっぱいにしていたという経歴のもち主でもある。
自分で育てた花を切って飾ってみると、お花屋さんで買ってきた花たちとは、まったく表情やパフォーマンスが違うことに気づく。もちろん、切りたてのフレッシュさもあるけれど、自分で育てた花たちは、切り花用として育てられた茎が太くてまっすぐなよそいきの花たちと違って、少し曲がっていたり、茎の太さが違っていたりしてなんとも自然な趣がある。