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小さな庭でも幸せガーデニング
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あとがき──なぜ私は、こんなにもガーデニングが好きなのだろう?

『小さな庭でも幸せガーデニング』
[著]三橋理恵子 [発行]PHP研究所


読了目安時間:4分
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 仕事をしていて、家庭もあって、スポーツもしていて、いろんなことに忙しい毎日を送っている私だが、長年ガーデニングとつきあってきた。もちろん、花育てが大好きだからなのだけど、草花なら、ガーデニングショップで買ってくれば、面倒がなくていいのに、と思う人もいるだろう。


 なのに、私はどんなに忙しくても、年間を通してたねまきを続けているし、コンテナや花壇を花やグリーンでいっぱいに飾りたいと思っている。なぜ私は毎年こんなことをしているのかなあ、とときどきたちどまって考えることもあるけれど、すぐにそんなことを考えるのは野暮だということに気づく。


 というのも、好きなことをするのに理由なんていらない。好きなものは好きなのだから。それは恋愛と同じ。この人が好きだという気持ちに理由などないだろう。ガーデニングが好きなのも、特別な理由があるわけではなく、好きだから好き。この単純明快さが、私が長年ガーデニングを続けてこられた秘訣だと思う。


 何か新しいことに挑戦しようといざはじめてみても、なかなかに続きしないこともあるだろう。そんなとき、自分を飽きっぽい人間と思って、落ち込むことがあるかもしれない。でも、私はそれは少し違うと考えている。人はほんとうに好きなことに出会えれば、つらくても苦しくても面倒でも、きちんと向かい合っていける。そういうものだと思う。長続きしなかったのは、それがほんとうに好きなことではなかっただけ。


 そんなときは、後ろを振り返らずに、さっさとその好きでなかったことにさよならして、また新たに好きなこと探しの旅に出ればいい。誰に飽きっぽいととがめられても、気にしない、気にしない。


 そして、自分がほんとうに好きだと思えることに、一生のなるべく早いうちに出会えれば幸せだと思う。それは趣味だけでなく、仕事にしてもスポーツにしても同じ。向上心も、好きという前提がなければ、けっして生まれてこないのだから。


 でも、その好きなことにたどりつくのに、膨大なエネルギーと努力がいるということも事実。人生のガイドラインを手に入れるのは、そうたやすいことではない。若い人たちが、自分探しで苦労するのもこれが原因だと思う。でも、自分をいつも鏡に映して自分に問いかけながら生きつづけていれば、いつかきつと自分の好きなことに出会えると思う。その時まで自分から目をそむけないこと。


 そしていつか、これこそ自分の生きる道。そんなものに出会えれば、そのあとの人生はきっとより豊かなものになるにちがいない。


 でも、好きなこととはいえ、土まみれになって花壇の土を掘り返して、手はまめだらけで、足元もふらつきそうになるときなどは、私はどうしてこんなことをしているのかしら、と愚痴りたくなるときもある。好きなことにも山あり谷あり。


 でも、長い間手塩にかけて育てた草花たちが、やっと花を咲かせたとき、やっぱりガーデニングしていてよかったと心から思う。人間に一生があるように、草花にも一生がある。私は草花たちの一生を見つめていくことに、限りない喜びを感じる。私の心の奥底から伸びるまなざしは、草花たちにまっすぐ伸びている。


 いまはガーデニングがすっかりポピュラーになって、たくさんの人たちがガーデニングに挑戦しはじめている。私はなるべくたくさんのかたが、花育てを心から好きになってくれたらと願っている。ささやかながら、私もそうしたガーテナーのみなさんのお手伝いができればと思っている。


 どんなに時間がなくても面倒でも、好きなことなら細々とでも続けていける。私もそんなひとりとして、これからも草花とのつき合いを続けていけたらと願っている。



 二〇〇三年早春

三橋 理恵子 

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