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エコで世界を元気にする!
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第2章 時代が求める「静脈産業」

『エコで世界を元気にする!』
[著]近藤典彦 [発行]PHP研究所


読了目安時間:23分
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採掘可能年数は鉄七十三年、銅三十二年


 近年、私はテレビ、新聞、雑誌などの取材を受けることが多くなりました。取材のテーマは、いずれも環境ビジネスとしての取り組みに照準を合わせたものです。こうした切り口で、自動車リサイクルの仕事に視線を向けてもらうことは、本当にありがたいことです。

 このようなことは、私たちの仕事が「解体屋」と見られていたひと昔前までは考えられなかったことです。やはり、時代が変わったのだと思います。環境への関心が格段に高まったことを、私は自分の身の回りに起こるさまざまな出来事を通じてひしひしと感じています。

 第1章では、会宝(かいほう)産業の事業形態やRUMアライアンスの取り組みなどを通じて、静脈産業の確立に向けた私の考えを述べました。この章では、静脈産業の重要性がクローズアップされるようになった時代背景や、地球環境の変化を大きな視点で(なが)めた話をしたいと思います。

 世界の人口は一九六〇年には三〇億人でしたが、二〇一〇年ではその二・三倍の六九億人におよんでいます。いまも毎日、二二万人が増え、このペースでいけば二〇五〇年には九〇億人を超えると見込まれています。とくに人口の伸びが目立つのは発展途上国が多いアジア、アフリカで、中古自動車やその部品の需要が急速に伸びているのもこの二つの地域です。

 人口が増え、経済活動が活発になれば、必然的にエネルギー消費量も増加します。環境省の「平成22年版 環境白書」によれば、世界のエネルギー消費量(一次エネルギー)は、一九七一年の五五億TOE(原油換算トン)から、二〇〇七年には一二〇億TOEと、四十年足らずの間に二倍以上に増加しています。



 一次エネルギーとは、石油、石炭、天然ガスなど、自然界に存在する状態のままのエネルギーです。TOEは、石炭や天然ガスなどの発熱量をもとに、消費エネルギーを原油の量に換算したものです。

 世界の鉱物資源の年間使用量も増える一方です。採掘される岩石量で換算すると、一九六〇年代、七〇年代の年間増加量が三・八億トンだったのが、九〇年代には五・六億トンにはね上がり、二〇〇四年の採掘総量は世界全体で二二〇億トンに達しています。

 今後の主要資源の採掘可能年数は、鉄が七十三年、銅が三十二年、レアメタルではリチウム四十七年、インジウム五十一年という試算もあります。母なる地球といえども、資源には限りがあるのです。

加速度的に高まる環境への負荷


 世界の廃棄物総排出量に関する予測によれば、二〇〇〇年に約一二七億トンだったのが、二〇五〇年には二・一倍の二七〇億トンになると見込まれています。これは、同じ期間の世界人口の増加率の見込みが一・五倍であるのに比べて、かなり割高の増加ペースです。

 その理由は、一人当たりの年間の廃棄物排出量が、二〇〇〇年の約二・一トンから二〇五〇年には一・四倍の二・九トンに増加すると予測されているからです。

 人口が大幅に増えるだけでなく、一人当たりの廃棄物排出量も増加すれば、それだけ資源の消費と廃棄物の排出による環境への負荷が加速度的に高まることになります。
「平成22年版 環境白書」では、世界のエネルギー需要(一次エネルギー)は、二〇三〇年には約一七〇億TOEにまで増えると見込んでいます。エネルギーの主役は化石燃料ですから、予測どおりに化石燃料の消費が増大していけば、これも環境への負荷をいっそう高めるのはいうまでもありません。

 化石燃料を使用することで発生するCOが地球に与える影響、これはすでにさまざまなかたちで私たちに警鐘(けいしよう)を鳴らしています。COなど温室効果ガスによる地球温暖化の影響を象徴するのは、北極の海氷面積の縮小です。



 IPCC(気候変動に関する政府間パネル)が二〇〇七年に公表した報告書によれば、北極の年平均海氷面積は一九七八年以降、十年当たりで二・七パーセント縮小しています。

 一九八〇年頃と近年の衛星観測写真を見ても、北極の海氷面積の(いちじる)しい縮小がひと目で分かります。北極の氷解による海水面の上昇は、海抜の低い地域にとっては脅威(きようい)です。
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