読みたいトコだけ買える本。
犬耳書店
初めての方へ 記事一覧 無料登録 ログイン

犬耳書店はRenta!へ統合いたします

(2021/9/29 UP)

犬耳書店は、姉妹店のRenta!(レンタ)へ統合いたします。
詳しくはこちらでご確認いただきますよう、よろしくお願い申し上げます。

0
-2
kiji
0
0
1248530
0
ゆったりと生きよう
2
0
0
0
0
0
0
生き方・教養
お気に入りとは?

お気に入りボタンを押すとお気に入りリストにこのページが追加されます。興味のあるページ・気になったページを後から確認するのに便利です。

お気に入り お気に入り
結果第一主義の悲劇

『ゆったりと生きよう』
[著]ひろさちや [発行]PHP研究所


読了目安時間:10分
この記事が役に立った
0
| |
文字サイズ

プロ野球が面白くなくなった


 正直に告白しておく。

 わたしはタイガースのファンである。

 タイガースというのは、プロ野球の球団の阪神タイガースのこと。あなたは大阪生れだから阪神タイガースなんでしょう……と言われるが、大阪生れに巨人ファンもいれば、東京にも熱狂的な阪神ファンがいる。わが家の娘や息子も阪神ファンだが、これはどうやら父親の影響らしい。

 タイガースのファンであることは、苦しみの連続である。ペナント・レースがはじまると、テレビやラジオにかじりつき、チャンスになると、
「南無阿弥陀仏、なむあみだぶつ……」

 のお念仏を称え、ピンチになってもお念仏。でも、滅多にお念仏が通じたことがない。翌日は、朝刊をひらくのも物憂い。それが十六、七年もつづいているのである。
(いっそのこと、ファンであることをやめようか……)

 と思うことがある。阪神ファンから巨人ファンに転向するわけではない。セントラルからパ・リーグに移るのでもない。プロ野球そのものに関心を失うのである。そうしたら、せいせいするだろうな……と、ときどき考える。

 ファンであることは──別にプロ野球にかぎったことではない。相撲だって同じであろう──、煩悩(ぼんのう)だと思う。贔屓(ひいき)チームに対する執着のこころであり、また贔屓チームがあるかぎり、ものの見方は偏ってしまう。仏教では、
「如実知見」──あるがままにものごとを知る。

 を教えているが、とてもとてもそんなことはできない。巨人の選手はいやらしい人間に見え、阪神の選手は豪放たる大人物に見える。仏教では「差別(しやべつ)」するこころ──つまり依怙(えこ)贔屓の心情を悪としているのに、ファンであることはまさに「差別」そのものである。

 だから、いっそのことプロ野球そのものを卒業して、ファンであることの煩悩を滅却しようかと考えることがある。
この記事は役に立ちましたか?

役に立った
0
残り:4176文字/本文:4951文字
この記事を買った人はこれも買っています
      この記事を収録している本
      この本で最も売れている記事
      レビューを書くレビューを書く

      レビューを書いてポイントゲット!【詳細はこちら】

      この本の目次