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「脳の疲れ」がとれる生活術
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第2章 いい睡眠で脳の疲れをすっきり解消する――セロトニン神経活性化でメラトニンを十分に分泌する

『「脳の疲れ」がとれる生活術』
[著]有田秀穂 [発行]PHP研究所


読了目安時間:27分
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 睡眠のためにはメラトニンが必要



 第1章で述べたように、朝なかなか目覚めない、疲れが残った感じがするという方は多いと思います。そういう方は睡眠不足だったり、睡眠時間はとっているけれどもよく眠れないというように、睡眠に問題がある場合が多いのです。


 その背景には、パソコンや携帯電話などを夜遅くまで使っていることが原因としてあるのです。それによって、睡眠ホルモンであるメラトニンが壊されるとお話ししました。本章では、さらに詳しくメラトニンについて説明していきましょう。


 まず、よい睡眠をとるためには、睡眠ホルモンであるメラトニンが十分に分泌されていなければなりません。


 メラトニンをつくる場所は松果体(図1参照)といって、デカルトが「心の座」と呼んだ場所です。ほぼ脳の真ん中にあるので、そういう名前がつきました。




 メラトニンがつくられるのは、日が沈んでからです。これは太陽の光がメラトニンの合成を阻害しているためです。ですから、太陽の光がある限り、メラトニンはつくれないのです。


 目にはものを見るという大切な役割がありますが、もう一つ大切な役割は、生体のリズムをつくることです。網膜から入る光情報が交感神経の働きを介して松果体でのメラトニンの合成に影響を及ぼしているのです。


 二五〇〇から三〇〇〇ルクスくらいの強さの照度の光が目から入っている限り、自律神経の交感神経を介して、メラトニンをつくることが抑制されます。太陽の光は曇りの日でも一万ルクス以上あるので、太陽の光がある限り、メラトニンは合成されません。


 夕方になって太陽の光が弱くなり、照度が落ちてくると、メラトニンが合成される条件が整います。それまで脳内に蓄えられていたセロトニンからメラトニンがつくられるのです。ですから、日が落ちてからのセロトニン神経活性化はメラトニン合成に結びつきます。


 脳内セロトニン神経を活性化することが、ストレスを解消し、心の安定を保つ上で大切なことは、私のこれまでの著書をお読みいただいた方はおわかりだと思います。はじめてお読みいただく方には、これから少しずつ説明していきますので、ここではセロトニンからメラトニンがつくられるということを覚えておいてください。


 さて、メラトニンの話に戻すと、メラトニンの血中濃度を調べると、太陽が沈む夕方まではほとんどゼロで、夕方から増えていきます。つまり、メラトニンの合成がはじまるのです。


 電気を消して目をつぶると、松果体からメラトニンが分泌されます。ですから、暗くすることでぐっすりと眠ることができるのです。そして、夜中の二時ごろがメラトニン分泌のピークになり、太陽が上がる明け方には、またゼロになってしまいます。


 夏は日が長いので、メラトニンの分泌量が減るために睡眠時間が短くなり、夜の長い冬はメラトニンが多く分泌されます。


 人によってはわずかな光でも眠れない人もいますし、明るい部屋でもテレビがついていても、眠れる人もいます。そうした個人差はありますが、メラトニンが分泌される条件は、目をつぶることです。目をつぶって、光の情報を遮断することによって、メラトニンが分泌されます。


 昼寝のときにも目をつぶるのですから、多少はメラトニンがつくられるかもしれませんが、周囲が明るく光が遮断されていない環境ではメラトニンはほとんど分泌されません。


 昼間でも室内を真っ暗にして光を遮断して眠るという条件であれば、メラトニンが分泌される可能性はありますが、人工的にそうした状態にして、データをとったことがないので、実際はわかりません。


 いずれにしても、多少でも光があれば、メラトニンはほとんど出ないと考えていいと思います。ですから、昼寝ではぐっすりと眠ることができないのです。




 セロトニンからメラトニンがつくられる



 このように、眠るためにはメラトニンが必要なのです。メラトニンはセロトニンからつくられますが、セロトニンの一つ前の物質はトリプトファンです。トリプトファンは必須アミノ酸の一種で、体内で十分な量を合成できません。そのため、栄養分として摂取する必要があります。


 メラトニンが十分に合成される前提条件として、まずセロトニンがつくられなければならないので、その原料であるトリプトファンが入っている食材を摂らなければなりません。


 トリプトファンは、牛乳やヨーグルトなどの乳製品、豆乳など大豆類、赤身の魚類などたんぱく質が含まれる食品や、ごま、バナナ、マンゴーなど多くの食品に含まれています。


 肉類にもトリプトファンが多く含まれていますが、肉類のトリプトファンは脳に効率よく吸収されません。手軽にトリプトファンを摂れるのは、乳製品やバナナなどです。また野菜では、ケールにメラトニン自体が含まれています。


 いい睡眠をとるためには、まず食材に気をつける必要はありますが、バランスよく食べていれば、それほど神経質になる必要はありません。


 昼間、太陽が昇っているときには、食物から摂取したトリプトファンはまずセロトニンになります。

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