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遅咲き偉人伝
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ルポ・エッセイ
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野上弥生子【のがみ・やえこ】

『遅咲き偉人伝』
[著]久恒啓一 [発行]PHP研究所


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私は今日は昨日より、
明日は今日よりより善く生き、
より善く成長することに
寿命の最後の瞬間まで務めよう

生涯の師は漱石

 野上弥生子は、一八八五年(明治十八年)五月六日に大分県臼杵(うすき)町(現・臼杵市)で生まれ、一九八五年(昭和六十年)三月三十日に死去している。あとひと月少しで百歳になるところだった。生家は酒、味噌、油油業を営む臼杵の小手川酒造である。

 作文が上手だった弥生子は十五歳で上京し、明治女学校に入学。卒業と同時に同郷の野上豊一郎と結婚する。野上は東大の学生で、弥生子の家庭教師だった。

 野上豊一郎は、能楽研究者、英文学者。一九二〇年(大正九年)法政大教授、一九四七年(昭和二十二年)総長。イギリス演劇、ギリシャ古典劇から能の研究にすすみ、国の内外で能の普及、紹介につとめた人物である。

 この結婚が作家、野上弥生子誕生の契機となった。二つ上の豊一郎は東京帝大文学部英文学科同級生の安倍能成(あべよししげ)や岩波茂雄とともに、夏目漱石に師事していた。後に法政大学総長に就任するが、能楽の研究家として名高い。弥生子は漱石の会に出る夫を通じて夏目漱石の指導を受ける機会に恵まれる。
『野上弥生子とその時代』(狩野美智子・ゆまに書房)によれば、漱石は、訪ねてくる人の多さに()をあげて、毎週木曜日を面会日として、他の日は面会謝絶としていた。漱石の弟子たちには、寺田寅彦、安倍能成、小宮豊隆、森田草平、高浜虚子、鈴木三重吉らがいた。

 弥生子は二十二歳で書いた処女作『明暗』を漱石に見せ、漱石から長い懇切な批判の手紙をもらった。
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